視・聴覚障害学生のUNIVERSITY PERSONALITY INVENTORY設問項目チェック率の比較・検討 筑波技術短期大学理学療法学科1) 同保健管理センター(視覚障害系)2) 同保健管理センター(聴覚障害系)3) 筑波大学4) 吉田 次男1) 市川 忠彦2) 石川 知子3) 堀 正士4) 要旨:筑波技術短期大学は、視覚障害者および聴覚障害者の高等教育機関としてわが国で初めて設立された国立3年制大学である。われわれは、1989 年度の全入学生を皮切りに、毎年春、大学生健康調査(UNIVERSITY PERSONALITY INVENTORY、通称UPI)を、各学生の同意を得た上で実施し、その結果をもとにして視・聴覚障害学生のメンタルヘルスの諸特徴を系統的に研究してきた。これ迄に、聴覚障害学生群と正常対照群(筑波大学学生)の間でUPI得点の平均値に有意差があり、しかも、聴覚障害学生群の方が正常対照群に比して「精神的な健康度が高い」という結果を得、視覚障害学生群と正常対照群はより近い位置関係にあるが、聴覚障害学生群のみはやや異質な位置関係にあるという所見を指摘してきた。今回は、視覚障害学生群と聴覚障害学生群のUPI得点の差が、何に由来するのかを明らかにするためにUPIの各設問項目のチェック率を中心に比較・検討した。 キーワード:UPI、視覚障害、聴覚障害、メンタルヘルス、チェック率 1.はじめに  筑波技術短期大学は、視覚障害者および聴覚障害者の高等教育機関として1987年にわが国で初めて設立された国立3年制大学である。本学設立の目的は大きく2つあり、ひとつは視・聴覚障害者を対象として、職業技術に関する教育・研究を行い、幅広い教養と専門的な技術等を有する職業人を育成し、これら障害者の社会自立を促進することによって福祉社会の一層の前進をはかることである。もうひとつは最新の科学技術を応用して障害の特性に即した教育方法を開発することによって障害者教育全般の向上に貢献することである。  本学の構成は、視覚障害関係学科、聴覚障害関係学科の2つからなり、視覚障害関係学科には鍼灸学科、理学療法学科、情報処理学科の3学科があり、3学科合計の入学定員は40人となっている。聴覚障害関係学科にはデザイン学科、機械工学科、建築工学科、電子情報学科の4学科があり、4学科合計の入学定員は50人である。合わせて合計90人である。鍼灸学科卒業生は鍼灸師として、理学療法学科卒業生は理学療法士として医療界に、他の学科の卒業生は産業界に幅広く参画している。また、わが校は米国のナショナル聾工科大学およびニューヨーク州立大学バッファロー校と提携している。  視・聴覚障害者の心の問題については、これまで、教育や心理の立場からいろいろな研究がなされてきたが[1-6]、視・聴覚に障害を有する本学学生の心の問題を系統的に研究していくことも、彼らのメンタルヘルスの向上にとって意義あることと思われる。そこでわれわれは、1989年度の全入学生から毎年春、大学生健康調査(UNIVERSITY PERSONALITY INVENTORY、通称UPI)を、各学生の同意を得た上で実施し、その結果をもとにして視・聴覚障害学生のメンタルヘルスの諸特徴について系統的に研究している[7-10]。これ迄に、聴覚障害学生群と正常対照群(筑波大学学生)の間でUPI得点の平均値に有意差があり、しかも、聴覚障害学生群の方が正常対照群に比して精神的な健康度が高いという興味ある所見が得られており、視覚障害学生群と正常対照群はより近い関係にあるが、聴覚障害学生群のみはやや異質であるという3つの群の位置関係を指摘してきた[11-15]。 2.方法と対象  UPIは、質問方式による心理テストである[16-20]。本学ではUPIにおける通常の60個の設問項目に加えて、61番から65番までの、独自の5項目を追加しているほか、相談希望の有無についても答えてもらうことにしている。今回は、新たな入学年度の学生を加えて、各年度ごとのほか、5年間のUPI得点の平均値について検討するとともに、視覚障害学生群や正常対照群と聴覚障害学生群のUPI得点の差が、何に由来するのかを明らかにするためにUPIの各設問項目のチェック率についても比較・検討した。  本研究では、1993年度から1996年度までのこれまで調査してきた対象に、新たに1997年度入学生を対象に加え、5年間分の入学生を対象とした。これらの対象は、表1に示したように、UPIが施行できて、入学時の年齢が18才と19才の視覚障害学生及び聴覚障害学生である。この5年間では、視覚障害学生は男81人、女51人の合計132人が調査対象となり、一方、聴覚障害学生は、男167人、女66人の合計233人が調査対象となっている。視覚障害学生と聴覚障害学生とを合わせると、調査対象は、365人となった。  また、年齢別にみると、5年間では、視覚障害学生群では18才の学生が110人、19才の学生が22人、聴覚障害学生群では18才の学生が196人、19才の学生が37人であった。正常対照群としては、筑波大学学生を、入学年度・年齢・性別について、対象となった本学学生と同じ構成で無作為に選んだ。  UPIは、自分の心身の状態が各設問にあてはまれば、解答用紙の同一番号のついた丸を黒く塗りつぶし、当てはまらなければ×と書く簡単なものであり、通常では15分以内に終了する。第1問から第60問までの黒く塗りつぶされた丸の数を数えてUPI得点とした。ただし、第5問「いつも体の調子がよい」、第20問「いつも活動的である」、第35問「気分が明るい」、第50問「とくに他人に好かれる」の4項目については、逆に丸を0点、×を1点とした。また本学では、視覚障害学生のうち全盲者や高度の視力障害者に対しては点字版も用意されている。  各学生の合計点をもとに、各障害学生群と正常対照群の間のUPI得点の平均値の比較を行った。統計学的処理にはt-検定、Cochran-Coxの検定,Welchの検定、分散分析を用いた。 表1 対象の男女別および年齢別内訳 3.結果 3.1 入学年度毎の比較  視覚障害学生と聴覚障害学生とを合わせた群、これを視・聴覚障害学生群とここでは呼ぶが、表2は、この群と正常対照群との入学年度毎の比較である。1996年度を除いて視・聴覚障害学生群のUPI得点の平均値は、正常対照群よりも低く、1993,1994年度には有意差も認められている。次に、表3に示すように、視覚障害学生群と聴覚障害学生群のUPI得点の平均値を比較すると、各入学年度で聴覚障害学生群の方が、視覚障害学生群よりも低いという傾向が見られた。特に、1994,1995年度には有意差を認めている。表4は、視覚障害学生群、聴覚障害学生群、正常対照群のUPI得点の比較である。  1993年度から1995年度までは、聴覚障害学生群のUPI得点は、正常対照群に比べ、有意に低かったが1996,1997年度は特に有意差は認められなかった。視覚障害学生群については、各年度とも正常対照群とは有意差は認められなかった。  表5に示したように、1993年から1997年度までの5年分の視・聴覚障害学生群のUPI得点は平均14.2, 正常対照群では16.3と、視・聴覚障害学生群が正常対照群に比べて有意に低いという結果が得られた。これを視覚障害学生群、聴覚障害学生群に分けてみると、表6に示すように聴覚障害学生群のUPI得点が視覚障害学生群に比べて有意に低いという結果が得られた。さらに、表7に示すように各障害学生群と正常対照群とを比較すると、視覚障害学生群は正常対照群と差はないが、聴覚障害学生群は正常対照群よりも有意に低いという結果が得られた。以上見てきたように、聴覚障害学生群のUPI得点は正常対照群よりも低い傾向にあるが、このことについてUPI設問項目のチェック率の面から、検討することにする。 3.3 チェック率に有意差のある設問項目  まず、各学生群の間でチェック率に有意差のある設問項目を挙げてみた(表8)。聴覚障害学生群は視覚障害学生群、正常対照群に比べてチェック率が有意に低い設問項目が多く、視覚障害学生群と比べては、21項目、正常対照群と比べては22項目あった。  視覚障害学生群における、各設問項目のチェック率について多い順から5つを表9に示す。視覚障害学生群のチェック率上位5項目のうち3項目は正常対照群にも見られ, 設問項目「36.なんとなく不安である」だけが正常対照群より有意に高いという結果が得られた。  聴覚障害学生群では表10 に示すように、上位5項目のうち2項目は正常対照群にも見られ、またうち3項目はLIE SCALEであった。このLIE SCALEとは、虚偽尺度であり、検査の信頼性を検証する尺度であるが、心身の快調さの反応を見ることもできると考えられる。LIE SCALE以外では正常対照群よりも有意に高い項目は、設問項目「53.汚れが気になって困る」であった。  次に下位5項目を表11、表12 に示す。視覚障害学生群の下位5項目のチェック率は、正常対照群とは有意差はなく、うち4項目は正常対照群でも下位5項目中に見られた。聴覚障害学生群の下位5項目のうち、2項目は正常対照群にも見られ、設問項目「43.つきあいが嫌いである」、設問項目「10.人に会いたくない」は正常対照群よりも有意に低いという結果が得られた。 3.4 他大学の設問項目別チェック率の比較  上位、下位5項目について他の報告の1つを表13に示す[15]。まず上位5項目については、聴覚障害学生群に見られた設問項目36,53は、A,B,Cいずれの大学にも見られなかった。また、下位5項目については設問項目「43.つきあいが嫌いである」が、この報告の下位5項目中にも見られなかった。  表14は、今示した報告の中で神経症群と健常群とを比較したものである。神経症群と聴覚障害学生群とを比較してみると、上位5項目では設問項目36の「なんとなく不安である」が、下位5項目では設問項目49の「気を失ったり、ひきつけたりする」、59「他人に相手にされない」が共通して見られる。設問項目36は、我々の調査対象となった対照群でも見られており、また設問項目49,59はこの報告の健常群でも見られており、聴覚障害学生群の上位下位各5項目のパターンには、目立った特徴はないと思われる。 表2 視・聴覚障害学生群のUPI得点(平均値±標準偏差) 表3 視覚障害学生群、聴覚障害学生群のUPI得点 (平均±標準偏差)比較 表4 視覚障害学生群、聴覚障害学生群、正常対照群のUPI得点(平均値±標準偏差)比較 表5 視・聴覚障害学生群と正常対照群のUPI得点(平均値±標準偏差)比較 表6 視覚障害学生群、聴覚障害学生群のUPI得点(平均値±標準偏差)比較 表7 視覚障害学生群、聴覚障害学生群、正常対照群のUPI得点(平均値±標準偏差)比較 表8 チェック率に有意差のある設問項目 19993-1997 5年間 表9 出現率の多い項目 表10 出現率の多い項目 表11 出現率の少ない項目 表12 出現率の少ない項目 表13 チェック率の多い項目と少ない項目 表14 出現率の多い項目と少ない項目 4.考察  各年度毎および5年間全体では、視覚障害学生群のUPI得点の平均値は、正常対照群の平均値と差はないが、聴覚障害学生群では視覚障害学生群や正常対照群と比べて低い傾向があり、見かけ上の精神的健康度が高いという結果が得られた。また、視覚障害学生群と聴覚障害学生群とを合わせた群すなわち視・聴覚障害学生群では、正常対照群よりもUPI得点が低かったことについては、UPI得点が低かった聴覚障害学生群に起因しているものと考えられた。これらの結果は、これまでの我々の調査結果と矛盾しない[14,15]。  5年間分をまとめた調査では、聴覚障害学生群のほうが正常対照群よりも有意にUPI得点が低いという結果が出ており、この点についてさらに考えてみたいと思う。まず各設問項目のチェック率について検討してみる。聴覚障害学生群のUPI得点の平均値が低いのは、ごく少数の設問項目のチェック率が著しく低いためというよりも、チェック率の低い項目の数が多いこと、さらには、上位5項目中には、チェックされると-1点と数えられるLIE SCALEが3項目入っていることが挙げられる。また上位下位各5項目のパターンについては著しい特徴は指摘できなかった。表10,表12の上位、下位の5項目を見ると聴覚障害学生群は、精神的にはあまりストレスを感じていない様子がうかがわれる。  以上見てきたように、聴覚障害学生群のUPI得点の低さについては、全体的にチェック率の低い項目が多かったこと、LIE SCALEのチェック率が高かったことが、起因していると考えられた。また、今回の調査では聴覚障害学生群について上位下位各5項目に注目したときに特徴的なパターンというものは見いだせなかった。  これまで我々は、UPI得点が低い、すなわち、「聴覚障害学生群の精神的健康度が高いということをどのように捉えればよいか。」と言う点については、ポジテイブおよびネガテイブ両面の評価が可能と思われることを、これまでに報告してきた[15]。すなわち、ポジテイブには、文字通りに自己について病的に悩むことが少ないことを意味しており、このような評価からは、聴覚障害者の世界が、ややもすれば明るさが前景に立つ「外向の世界」であるとみることもできる。しかしこの外向性は、内面の充実を欠いた見かけ上のものである場合が少なくない、というネガテイブな評価も決して忘れてはならない。  つまり、聴覚障害による感覚遮断が何らかの機序で、自己の心身の状態についての気づきを生理学的に障害しているために表面的な健康感が保たれ、それがUPIの得点上には見かけの精神的健康度の高さとして反映された可能性もある[1-6,14,15]。これは、感情や衝動を言語化して表現することができない者に、その身体的表現として心身症の状態が発生するという、失感情症(ALEXITHYMIA)のメカニズムに類似していると言えるかもしれない。  さらに、コミュニケーションの障害のために獲得可能な情報量が少なく、精神発達も健聴者に比べ緩徐であるために、自己の心身の病的な状態や交友関係の不調を「悩み」として捉えるに至っていないと考えることもできる。また、言語の獲得が緩徐であるために、質問の意味を十分に理解していない可能性も否定できない。  一方で、日本版GHQ(General Health Questionnaire)30 項目版を用いた調査では、聴覚障害者の精神的健康度は健常者に比べると低く,神経症者よりも高いが、聴覚障害が重度になると、必ずしも精神的に不健康とは言えないとしている報告[21]もある。  これ迄比較的精神的ストレスの少ない環境にいたことや、精神発達も健聴者に比べ緩徐であるために、精神的ストレスを感ずることが少なく、結果としてUPI得点が低いとすれば、入学後激変した環境を経験した後の、すなわち2年生に進級したときのUPI得点は、精神的ストレスが増加した為に上昇していることも予想される。従って聴覚障害学生群について、入学以後のUPI得点が経年変化するかという調査が今後重要な課題と考えられる。ちなみに視覚障害学生群では1993年度入学生のUPI得点の平均値について経年変化を調査したことがあったが、各学年間の有意差は得られなかった。  また、比較的最近の調査では、聴覚障害学生群と正常対照群とのあいだでUPI得点の平均値に有意差がない年もあり、これが一過性のものであるのか、興味ある点であり、今後も検討を継続したいと考えている。 5.まとめ (1) 1993年度から1997年度までの視・聴覚障害を有する新入生のUPI得点の平均値について検討した。 (2) その結果、 ①5年間全体では、聴覚障害学生群のUPI得点の平均値は正常対照群よりも有意に低かった。 ②その理由として、全体的にチェック率の低い項目が多かったこと、LIE SCALEのチェック率が高かったことが考えられた。 ③聴覚障害学生群の各設問項目のチェック率、上位下位各5項目については、特徴は認められなかった。 ④各年度ごとでは1993年度から1995年度までは聴覚障害学生群のUPI得点は正常対照群と比べて有意に低かったが、1996,1997年度については有意差はなかった。 ⑤視覚障害学生群のUPI得点は、各年度毎でも5年間全体でも正常対照群との間に有意差は認められなかった。 文献 1)Cole,S.H. and Edelmann,R.J.:Identity patterns and self-and teacher-perceptions of problems for deaf adolescents.A Research Note.Journal of ChildPsychol Psychiat 32: 1159-1165, 1991. 2)加我君孝:耳鼻咽喉科と患者の心理.47-60,金原出版、 東京、1991. 3)Myklebust:The psychology of deafness.Grune and Stratton,New York,1964. 4)岡田明:聴覚障害児の心理と教育,122-170,学芸図書、東京、1981. 5)住宏平:難聴児の精神特性.日耳鼻、補5、97-106, 1969. 6)Vernon,M. and Andrewaws,J.F.:The psychology of deafness.Longman, 119-199, New York, 1990 . 7)市川 忠彦、石川 知子他:視・聴覚障害学生の精神的健康管理の試み.筑波技術短期大学テクノレポー ト,1:32-34, 1994. 8)石川 知子、市川 忠彦男他:視・聴覚障害をもつ大学生の健康管理ををめぐって.聴覚障害49:25-30, 1994. 9)石川 知子:聴覚障害青年の心理と取扱い.JOHNS11(10): 1561-1564, 1995. 10)市川 忠彦、吉田 次男他:大学生健康調査UPIよりみた視・聴覚障害青年のメンタルヘルス.床精神医学26(2): 253-259, 1997. 11)市川 忠彦、石川 知子他:視・聴覚障害学生の心の健康について(2).波技術短期大学テクノレポート3:21-26、1996. 12)市川 忠彦、石川 知子他:視・聴覚障害学生の心の健康について(1).筑波技術短期大学テクノレポート2:41-45,1995. 13)市川 忠彦、石川 知子他:視・聴覚障害学生の心の健康について(3).筑波技術短期大学テクノレポート4:51-56,1997. 14)市川 忠彦、石川 知子他:視・聴覚障害学生の心の健康について(4).筑波技術短期大学テクノレポート5,37-40,1998. 15)Tsuguo Yoshida, Tadahiko Ichikawa,et al.:Mental health of the visually and hearing impaired students from the viewpoint of University Personality lnventory. Psychiatry and Clinical Neurosciences 52(4): 413-418, 1998. 16)平山、岡庭武他:UPIの有効性の検討.第25回保健管理研究集会報告書、241-244, 1987. 17)磯田 裕二郎:UPIを利用しての精神科的スクリ-ニング.第26回保健管理研究集会報告書、226-227、1988. 18)小谷野 柳子: 1977年から10年間のUPI得点の変遷に就いて.第12回大学精神衛生研究会報告書、145-151, 1991. 19)小片 富美子:新入生の身体的訴えについて UPIにおける精神的訴えとの関連について.第24回保健管理研究集会報告書、100, 1986. 20)岡庭 武,平山 皓他:大学生の神経症とUPI.第10回大学精神衛生研究会報告書, 44-50,1988. 21)滝沢 広:聴覚障害者の精神健康調査.臨床精神医学29(3): 307-312, 2000. Comparison of the check rates of items on the University Personality Inventory between visually impaired and hearing impaired students Tsuguo YOSHIDA1),Tadahiko ICHIKAWA2),Tomoko ISHIKAWA3)&Masashi HORI4) 1)Department of Physical Therapy, Tsukuba College of Technology 2)Health Service Centers, Division for the Visually Impaired, Tsukuba College of Technology 3)Health Service Centers, Division for the Hearing Impaired, Tsukuba College of Technology 4)University of Tsukuba Abstract: Tsukuba College of Technology is the first three-year national university established as an institute of higher education for the visually and hearing impaired. We have been systematically conducting a University Personality Inventory (UPI) survey of our students since 1989 in order to assess their mental health. Informed consent was obtained from all participating subjects. In our previous studies, we compared the UPI scores of new students at Tsukuba College of Technology with those of normal controls (students from the University of Tsukuba), and found no significant difference between the UPI scores of the visually impaired and the control groups. However, we observe a significant difference in average UPI scores between the hearing impaired and the control groups, indicating that the hearing impaired group had a higher degree of mental health. Thus, comparing these three groups from the viewpoint of mental health, we found that the hearing impaired group differed significantly from the other two groups, whereas the visually impaired group was overall similar to the normal control group. The average UPI score of the hearing impaired new students in 1997 was lower than that of the visually impaired students, which finding corresponded to that in previous studies. In this study we investigated the cause or causes of the differences between the hearing impaired and the visually impaired groups by means of comparing the check rates of the items on the UPI. Key Words: UPI, The hearing impaired, The visually impaired, Mental health, Check rate