視覚障害学生の学習とワーキングメモリ:外国語学習とICT活用の可能性の観点から 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター 加藤 宏 要旨:視覚に障害のある学生のための認知心理学の知見を活かした学習法と学習環境について考察する。特に外国語学習と学習支援システム活用についてワーキングメモリの観点から検討する。視覚に障害のある本学学生の英語学習環境としてICTの活用は有効であった。しかし、情報機器の活用をLMSのようなコースマネジメントシステムにまで広げるためには、さらに、基礎学力の確保、情報保障スキルの習得、動機付けを維持するため介入等の解決すべき課題も多い。 キーワード:ワーキング・メモリ、英語学習、視覚障害、情報保障、ブレンディツド・ラーニング 1.はじめに  「何枚かの身体に留められたメモが目に入った。<…解析的方法の失敗が…><…ヒルベルト、第13問題の…>、(中略)一枚だけ私にも読み取れるメモがあった。染みだらけで四隅は折れ曲がり、クリップは錆付いて、かなり長い年月そこに留められているのが分かった。<僕の記憶は80分しかもたない>」。小川 洋子 著「博士の愛した数式」[1]で家政婦として雇われた主人公が記憶に障害のある老数学者にはじめて対面する場面である。どんなに優れた知能や専門知識を持っていても、アイデアや既有知識を自由に料理するための頭のなかの作業台や一時保存場所がしっかりしていないと日常生活にも支障をきたすという例である。パソコン操作や、外国語の習得といった活動にもこの記憶の一時保存が重要な役割を果たしている。小説では記憶の障害を補償する「メモ」の記憶の外在化機能も取り上げられている。  本論では視覚に障害のある学生の外国語学習とLMSのようなICT活用における記憶関与の問題を考察する。 2.学習や認知活動にかかわる記憶とは  心理学では記憶は1つとは考えない。貯蔵過程を時間軸に沿って分類した古典的なAtkinson&ShifErinモデル[2]と記憶される内容や脳での処理過程にまで踏み込んだSquire[3]の分類が代表的である。近年は認知活動の基礎としての記憶という観点からBaddeleyのワーキングメモリ・モデル[4]が重要視されている。  ワーキングメモリは作動記憶や作業記憶とも呼ばれ、「WM(ワーキングメモリ)は容量制約的環境で働き、情報が時間的制約のなかで統合される働きが含まれる。身近な観点からみると、WMは日常生活をなめらかに営むための必要不可欠な“脳のメモ帳”の役割を演じている」[5]とされる。コンピュータでいえば、メモリにあたり、一方「知識」はハードディスクに記録された内容と考えればよい。ワーキングメモリは学習や認知活動を支えていると考えられている。  提唱者であるBaddeley自身がワーキングメモリのモデルを何度か改定しているが、図1は2003年[6]のものを参考に筆者が作成した。ワーキングメモリは中央実行系と3つの流動性下位システムから構成される。各下位システムは独立して機能するとされる。例えば、運転しながら携帯電話をしている営業マン(もちろん交通違反であるが)は、目の前の道路状況を把握しながら、電話からの会話を理解し、さらに予定していた商談プラン、目的地へのルートなどを並行して情報処理していることになる。カーステレオから流れる曲にふと学生時代を思い出しているかもしれない。他の記憶モデルが記憶の固定と検索の時間的側面に焦点をあてたものであったのに対して、記憶された知識を活用しての情報処理過程としての「作業」のための記憶過程がワーキングメモリである。その特性としては、 ・一時的に情報を保持する側面とすでに学習した知識や経験を絶えず参照・想起しつつ情報処理操作を行い、両情報を共同して目標達成志向過程を支える。 ・高次の認知活動を支え、自己モニターにも関与する。 ・ワーキングメモリの容量は人によって決まっている。 記憶保持の容量と作業スペースは一方を多くとると、他方が小さくなる(トレードオフ)関係がある。 などがあるとされる[7]。発達的変化があり、個人差を測定するための後述するRST(ReadingSpanTest)やIJST(ListeningSpanTest)といった専用テストも開発されている[8]。 図1 ワーキングメモリ・モデル 3.視覚障害者教育とワーキングメモリのかかわり  それでは、視覚障害者教育とこのワーキングメモリはどのようにかかわってくるのか。一説には人間の情報処理は80%が視覚によるといわれる[9]。視覚障害者はこの膨大な情報の入手に障害を抱えていることになる。しかし、このことはワーキングメモリのリソース分配の観点からは、注意などの認知リソースを聴覚や触覚といった他の感覚入力からの情報処理により多く振り分けられることも意味し、外国語学習などは受動的リスングのみでも可能という説[10]もあり、音声中心の語学学習などでは必ずしも不利な要因とはならないと考えられる。 4.視覚障害と外国語学習  Aoki[11,12]は、本学学生の英語学力の問題の根底には、英語の単語読みの自動化不十分という要因があると指摘している。図2は本学学生と晴眼英語熟達者による英単語の読速度を示したものである。熟達者では単語のつづりの長さが長くなると1秒当たりに視認できる文字数が多くなり、結果として1単語に要する読みの時間はつづり長が変わっても、あまり変化がない。一方、本学弱視学生ではつづりがまとまりとしてではなく、1文字づつ認識されるため、読時間はつづり長に比例して長くなる。本学の学生も比較的自動化が進んでいる者と1文字づつ処理グループに分かれる。この自動化には視覚からの英語の文章に接した経験量が関係していると考えられる。  Aokiは、テキスト拡大ソフトには視覚に障害のある学生が自主的により多くの生きた英語テキストと接触する機会を促進する機能があると指摘している。 図2 晴眼達者と弱視者の英単語読速度 5.外国語副作用とワーキング・メモリ  外国語を使用中に適切な単語がすぐには思い浮かばないというだけではなく、単純な思考しかできなくなっているという経験はないだろうか。外国語使用による思考への干渉現象は外国語副作用として知られている[13-15]。実験手続きとしては、母語または外国語で出題された言語課題に応答しながら、図形判断などの思考課題を並行して処理させると、言語課題が外国語の場合に思考課題の成績が低下する現象を指す。言語を介さない処理が行われていると考えられる思考課題で成績が低下することがポイントである。  この現象は脳内処理が十分に自動化していない外国語の処理に注意のリソースを消費され、本来の思考のためのリソースが減少するためと考えられている。母語使用時は言語処理は十分に自動化されているので、言語処理が思考の領域にまで干渉してくるということはない。視覚障害者が情報保障機器を操作しながら外国語学習を行っているという状況では、情報機器操作のために認知的リソースはさらに縮小されると考えられる(図3)。外国語副作用は思考のためのリソーススペースを干渉する。この作用を押さえるには経験による自動化による負荷軽減しかない。つまり、より多くの経験と練習によって外国語の運用を母語に近づけるまで自動化するということである。思考のための認知スペースを確保するには、情報機器のスキルを自動化することも有効である。  本学では、ほとんどすべての授業で情報機器による情報保障の問題が関与する。テキストの読解や教科書を使用しての講義授業、会話中心の演習授業のすべてにICTの使用が前提となっている。外国語学習に限らず、授業中の思考を本来の授業内容の理解とそれに基づく思考に振り向けるためには、ワーキングメモリ内での言語処理を自動化と情報機器操作への習熟を通して、より多くのリソースを思考活動に振り向けられるようにするべきである。 図3 視覚障害者が情報機器使用して外国語を学習する際の認知リソースの分配モデル 6.視覚障害者の特異的知覚および学習と脳活動  視覚障害者は視覚に障害があるという反面、聴覚からの情報摂取に優れているという言説を目にすることがある。だから、「語学学習には優位である」というものすらある。筆者も健常者の大学から本学に移る時に元の職場の同僚研究者から「視覚障害者は聴覚が優れているのでしょう」と言われて、疑問に思った経験がある。そのひとも心理学者であったからである。  人間の種としての体の構成は基本的に遺伝子の設計図に従い、基本的な感覚器官の構造なども種内での変異は限られる。当然、頭蓋や聴覚器官の構造は共通となる。であるならば、昔の可聴聞値といった生物学的特性に大きな変異はない。もし、聴覚に優れるとしたら、それは弁別であり、経験と学習により変異可能な刺激特性部分ということになる。実際、盲人の壁知覚が実は反響音などの誰にでも聞こえる可聴域の音の弁別を利用していることは半世紀以上前から証明されている[16]。  今日的な研究であれば、Sadatoの盲人の第1次視覚野が点字触読中に活性化しているという一連の研究[17]や、バイリンガルな盲人の脳機能イメージングの研究[18]があげられる。しかし、いずれも説明原理は誰にでも可能と考えられる脳の可塑性すなわち学習によるものである。 7.読解のための諸要因とワーキングメモリ  それではワーキングメモリは日々の学習活動にもっとも重要な読解力などの「学力」とどのように関係しているのか。近藤ら[19]は読解力テストとセンター試験の国語の得点、知能テスト、ワーキングメモリの容量の関係を構造方程式モデリング法で検討した。  結果は、ワーキングメモリは言語能力以上に読解力への関与が大きいことが示唆された。近藤らはこの結果を受けて、文集理解とは、文中の情報を短時間のうちに記憶表象と照合して、より高次の概念として構築していくプロセスであり、文中情報を受動的に保持するだけでなく、それらを活用して心的操作を行い統合していく過程に知能とワーキングメモリが大きく関与していると考察している。 8.ワーキングメモリと外国語学習  外国語学習については、外国語に接触すれば自動的に習得できるというインプット説[20]などがあるが、科学的エビデンスのある理論は多くない。東矢[21]の研究は音声入力による第二外国語習得の過程を検討した。  母語での言語処理と外国語での言語処理における大きな相違点として、言語処理の容量とスピードの問題がある。母語(L1)では「形」、すなわち音韻弁別、語彙、文法知識の発達と、その言語によって吸収・構築される認知・思考能力などの「意味」の発達は同時進行的に発達する。それに対し、外国語(L2)を学ぶ際には、L1と異なるL2の音や語彙・文法を学習得しなければならない。L2の言語処理は、L1の能力および発達に依存しながら、母語の言語処理能力の発達とはやや異なるプロセスをたどる。  山内[22]は日本人の英語リスこングとワーキングメモリの関係を分析し、ワーキングメモリの容量を示すとされるLSTテストとTOEICの成績やDictationテストに有意な相関があることを示した。また、学習者がある程度の英語学力をもっていないと、ワーキングメモリの測定にもかなりの負担をかけることもわかった。  いずれの研究でも第二外国語の習得にはワーキングメモリが活用され、習得だけでなくその言語を用いての読解などの認知過程にも重要な役割を果たしていることが示された。 9.視覚障害者の外国語学習とICT  Aoki et al.[11,12]は視覚障害者の英語教育にICTとアシステイブ・テクノロジーの積極的活用を提唱している。 なかでも合成音声によるText-to-Speech(TTS)技術の活用に注目している。近年はネイティブの音声に近い高品位のスピーチ・エンジンも数多く開発されている。点字使用者だけでなく、画面拡大などを活用している弱視者の場合でも音声を併用することで学習が促進することが示された。このことは、ワーキングメモリ理論が限られたリソースを感覚モダリティごとに各機能が消費しあうという観点からは、情報入力がマルチ・チャネルになるほどリソースの消費につながり、一見矛盾しているようにも考えられる。点字触読や制限された視覚からの英語入力には多大の認知リソースが消費されると考えられる。効率の良い合成音声を併用することで、チャネルを増やしつつも全体としての認知リソース学習者の負担を軽減することで、思考や読解にまわせるリソースが生み出されていると考えられる。目的がある。このことは、画面読み上げソフトの操作に十分習熟していない学生や英語学力の低い学生の場合には、特に操作に係わる英語音声の部分がなめらかなネイティブに近いスピーチ・エンジンよりも“カナクギ流”の“日本語風読み英語音声”の方が学習促進効果が高い傾向にあることからもいえる。自動化の程度が十分でないので、なじみの薄いネイティブの音声処理にワーキングメモリのリソースを消費してしまうためと考えられる。 10.情報保障からLMS活用へ  Aokiの英語学習システムは独自に開発したアシステイブ・テクノロジーを搭載したスタンドアロン型であった。情報機器操作に慣れていない学生にも英語学習のための情報保障が受けられるように画面拡大や英語合成ができるようになっていた。しかし、英語学習に限らずICT活用を全教科・全学部的に広げるためにはLMSのようなマネジメント・システムの導入が必要である。 LMS (Learning Management System)は、学習管理システム等と訳され、教材の提供やオンラインテスト、掲示板やチャットなどの機能を有するシステムである。一方CMS (Course Management System)は、成績管理や履修登録など事務処理機能も有するより大規模なシステムととられられる場合もあるが、基本的にはICTで学習活動を一括管理するシステムと考えてよい[23-25]。  保健科学部でも情報システム学科は独自の教材管理サーバを持っているが、あらたにフリーウエアのシステムであるMoodleを導入し、教科管理やや出席・成績管理などにも活用する取り組みを始めている。教材コンテンツの一部は他大学からの利用にも開かれている。このコンテンツに現在、英語教材や基礎教育関係、各種国家試験過去問題などの収集が進んでいる。学生は教貞とのQ&Aや学生同士のチャットによる学び合いなどにも活用されている。 ll.情報化を成功させるための総合的討議  月並みすぎる結論になるが、反復練習による自動化で脳内での情報処理の自動化を促進し、余裕の出たリソースを思考に振り分ける。ICTもその発展系であるLMSも自動化を促進する反復練習の場であり、反復練習がいつでもどこからでも、障害の有無にも関係なくアクセスできる環境整備が第一ということになるのではないか。  本来の英語学習に集中するためにも機器操作にかかる認知リソースは抑えなければならない。そのためにもスキルの習得とインタフェースの適正化が重要となる。認知心理学的知見を参考にしたガイドラインを書き下す。 (1)語重力や読解力など基礎的英語学力の診断と把握。 (2)RSTやLSTによるワーキングメモリ・サイズの測定と認知心理学的診断の実施。 (3)第2外国語使用による認知リソースの消費を外国語のための情報処理の自動化により低下させる。自動化は経験量により達成させる。 (4)ICTの使用に伴う認知リソースの消費をICTスキルの自動化によって抑制する。 (5)記憶の外在化(メモ、オフラインの教科書・資料等)によって、脳内以外のリソースによる補助を活用する。 (6)情報保障も保障の即時性にのみこだわるのではなく、授業中は認知負荷・操作負荷を抑える。 (7)Off class, After classにおける情報アクセスを充実させ、授業外学習を実質化する。 (8)自学自習コンテンツの整備と自学自習習慣の滴養。 (9)適切なメンタリングと動横付けレベルの維持。 (10)授業と遠隔教育併用のブレンディツド.ラーニングの活用。  どれも、当たり前のことなのであるが、若干の捕捉も必要であろう。ワーキングメモリ理論によれば、限られた認知リソースを活用するには、授業中にリアルタイムに過重な負荷をかけないということである。外国語や新しいプログラミング言語の授業などの場合、内容に不慣れで十分な自動化が達成できていない段階では、授業中は情報機器の利用は抑え、授業を聴くことに集中させ、Off class, After classに教材などは学習させる方が効果的である。視覚障害の場合は音声言語からの情報入力に障害はないので、授業中はむしろ聴くことに集中する方がよい。講義とLMSのコンテンツの自学自習のブレンディツド型学習がICT活用の正否をにざるといえる。実際にLMSを取り入れている多くの大学でも授業と遠隔アクセス学習が併用されている。さらにいえば、多くの例では学生は授業教室外や学外からのアクセスではなく、昼間講義が行われている当該教室からのアクセスが多い。また、遠隔学習が中心となる場合には、カウンセリングや助言を行い、学習-の動横付けを維持するメンターの存在が特に重要になる[26,27]。 12.むすびにかえて  冒頭の数学者の例は、実はここで論議したワーキングメモリの障害とはいえない。数学者の記憶は少なくとも80分は持続しているわけで、時間で記憶を分類する考え方はむしろ古典的なAtkinsonらのモデルに近い[2]。ただ、この作品は人の記憶や能力も1種類ではないことの不思議さを広く知らしめたといえる。ワーキングメモリ理論に基づく教育方法の研究は障害児教育にもひろがっている[28-31L高等教育における障害者教育においては、高い専門知識の運用とそのためのICTの効率的活用法開発のためにも認知心理学的観点からの研究がさらに重要になってくるであろう。 参考文献 [1]小川 洋子:博士の愛した数式,新潮社,東京, 2003 [2] Atkinson, R.C., & Shiffnn, R.M.: Human memory: A proposed system and its control process, In K,W,Spence, & T,T,SpencelEds,), The psychology of learning and motivation: Advances in research and 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However, there are many issues that need to be tackled in order to use血e LMS, such as using course management systems, ensuring basic scholarship, improving skills for assistive technologies, and attempting to maintain motivation and involvement in such learning. Keywords: Working memory, ESL learning, Visual impairment, Information guarantees, Blended learning