第7回アイオワ大学研修報告 井口 正樹,中村 直子 保健科学部保健学科理学療法学専攻 要旨:国際交流委員会活動の一環として,米国アイオワ州アイオワ大学での研修が平成25年3月に1週間行われた。今回の研修には理学療法学専攻から2名の学生が参加し,研修初日には大学間交流協定締結のための調印式も行われた。その後の研修は,授業参加,研究活動見学,病院・医院見学などの内容で,短い期間ではあったが,本学学生は,勉学に対し積極的な現地学生の態度を肌で感じ,また日本の理学療法(士)の将来像にあたる米国理学療法士の臨床現場を見ることができた。これらの経験は,本学学生にとって今後の勉学や専門家としての心構えに良い影響を与えるものと思われる。 キーワード:国際交流,異文化コミュニケーション,リハビリテーション,交流協定締結 1.はじめに  理学療法士になるための養成教育が大学院レベルで行われていることに代表されるように,米国の理学療法はレベルが高い。第7回目にあたる今回の研修は,初日に調印式が行われ,教員も例年は1名だが今回のアイオワ研修は初めての教員2名による引率,また今回より「異文化コミュニケーション」で単位が取得できるなど,前回までとは少し違った研修となった。 2.活動の目的  国際交流委員会のプロジェクトの一つとして,リハビリテーションを含む医療分野で特に優れる総合大学であるアイオワ大学を訪問し,授業参加,病院・医院訪問,研究室見学,現地学生との交流・情報交換などを通して,見聞を広め,また向上心を高めることで,将来の本学での学業や学生生活,医療人としての将来像を描くことを目的とした。 3.参加者選定  国際交流委員会が定める学生募集要項に従い,保健科学部の学生を対象に周知した。その結果,二名が応募した。二名とも理学療法学専攻の学生であったため,理学療法学専攻会議にて,成績,応募動機,クラス担任の推薦状の書類審査が行われ,二名とも問題がなかったため,この二名を選定した。教員に関しては,国際交流委員であり,アイオワ大学を卒業している井口と,アイオワ大学研修は初めてとなる中村が選定された。  参加学性の応募動機としては,より進んだリハビリテーションを肌で感じたい,自分の英語・英会話がどれくらい現地で通じるのか試したい,異文化に触れ様々な経験を積み将来に活かしたい,など不安を避けるのではなく,自ら挑戦したいという積極性が強く感じられた。 4.研修期間 平成25年3月24日(日)~平成25年3月31日(日):うち移動日を除いた実際の研修は3月25日(月)~3月29日(金) 5.参加者 五味 拓史:保健科学部保健学科理学療法学専攻3年 吉井 さとみ:保健科学部保健学科理学療法学専攻2年 引率教員 井口 正樹:保健科学部保健学科理学療法学専攻 講師 中村 直子:保健科学部保健学科理学療法学専攻 助教 6.事前研修  3回にわたり保健科学部キャンパスにて,事前研修が行われた。学生は二人とも米国滞在は初めてで,うち一人は海外が初めてだったので,渡米時の注意点から始まり,滞在先であるアイオワ州やアイオワシティー,アイオワ大学の概要も説明した。また米国での理学療法教育システムや参加予定の授業の予習,挨拶程度の英会話の練習もここで行った。 7.出発から研修開始まで  4名は全員つくば市にいたため,24日(日)の集合場所は成田空港までのバスが発車するつくばセンターとした。特に問題なく予定通り24日(日)の午後に宿泊先であるアイオワ大学のキャンパス中央にあるアイオワハウスホテルに到着した。そこで,25日(月)の調印式のために既に同ホテル入りしていた本学の村上 芳則 学長と障害者高等教育研究支援センターの須藤 正彦 教授に合流した。 8.研修日程および内容 3月25日(月)午前  調印式に先立ち,アイオワ大学准副学長・国際プログラム担当長のダウニング・トーマス博士と面会し,村上学長と須藤教授が本学の歴史や現状について説明し,理解を深めた。その後の調印式ではアイオワ大学のサリー・メイソン学長,デブラ・シュウィン医学部長,ダウニング・トーマス准副学長,そして本学からは村上学長が協定書に署名した(図1)。この日の昼食はアイオワ大学が用意してくれた食事を,アイオワ大学理学療法学科からの数名の教員・研究員も合流し,両大学についての情報交換を行いながら楽しく食事ができた。 3月25日(月)午後  障害を持つ学生をサポートする障害学生サービス(Student Disability Services)を訪問した。試験を受ける際に時間延長や静かな環境が必要な学生が使用できる個室や印刷物を電子化する機器などを見学した。また,障害者の中でも学習障害者が多いことや障害を有する学生がその障害への配慮を受けるまでの流れなどの説明を受けた。  その後は,理学療法学科に移動し,学科長であるシールズ教授による学科の案内があった。部屋の紹介に続き,シールズ教授の研究室で研究機器や研究内容の説明があった(図2)。訪問時にも脊髄損傷の男性を被験者として下腿骨に機械的振動と荷重を与えることで脊髄損傷後,荷重されないことで起こる骨密度の低下を緩やかにできるか,というデータを収集している最中であった。  続いて,スザンヌ・モートン博士による理学療法士養成課程2年次を対象とした神経筋疾患理学療法学の授業に参加した。内容は小脳損傷についてであり,前もって授業で使われる資料を予習することができたので,授業内容の理解がある程度は可能であった。 3月26日(火)午前  デイブ・ウイリアムズ博士による筋骨格系理学療法学の授業に参加した。この授業は部位別に行われ,今回の授業では下腿・足関節・足部に関する解剖学・運動学の復習と触診の実技が行われた(図3)。触診の実技では問題のある部位を見逃さないよう,触診を行う順序が記載されており,直接ウイリアムズ博士に個別指導を受けることができた。 3月26日(火)昼  臨床神経生理学の世界的権威でアイオワ大学・京都大学名誉教授である,神経科医師の木村 淳 先生を表敬訪問する機会を得た。長年のアイオワ生活や日本の理学療法士のあるべき姿など,短い時間ではあったが,様々なお話を聞くことができた。 3月26日(火)午後  ホテルから車で30分ほどのところにある,聖路加病院のリハビリテーション科を訪問した。アイオワ大学卒業生のリサ エインスワース理学療法士に案内してもらった。回復期のリハビリテーションが行われる部門であり,一日90分の理学療法と90分の作業療法が行われるということだが,90分間理学療法士が患者様を担当することはごく稀で,初めの30分は理学療法士が評価・治療を行い,残りの60分は理学療法助手(physical therapy assistant, PTA, 理学療法士の指示のもと,主に治療を行う国家資格を有する者)が行う,というのがアメリカにおける理学療法士の社会的地位の高さを物語っているようで印象的であった。 3月26日(火)夕  昨年の研修にも協力してくれた,全盲でアイオワ大学の法学部に通うタイ・ブラスさんと夕食を共にしながら,米国での視覚障害者を取り巻く環境や彼女自身のことについて,いろいろ話を聞くことができた。彼女は以前,視覚障害を理由に雇用で差別を受けたことがあると話し,その問題を解決するために将来は弁護士になるため,勉強している。とても活動的で,様々なスポーツに参加したり,また今回の面会の直前まで中国に一人で滞在しており,中国での視覚障害者への職域拡大に働きかけてきた。米国では全盲でも医師や弁護士などの職業に就くことができ,かなり職域が広いことがわかった。 3月27日(水)朝  授業前に理学療法学科でベーグル軽食会があった。立食で非常にくつろいだ雰囲気の中,現地の学生たちが積極的に話しかけてくれるため,学生が英会話を実践するよい機会となった。 3月27日(水)午前  本学の井口がアイオワ大学の学生や教員を対象に講義を行った。内容は筑波技術大学の紹介・井口の紹介・視覚障害者が理学療法を学び実践すること・研究や教員をすることについて,などである。講義中は時々笑いもおこり,みな興味深く聞いていた。  続いて,理学療法学科のローラ・フレイ・ロー先生の神経筋バイオメカニックス研究室を見学した。コンピュータ内に仮想の人物「サントス」を作成し,筋力測定機器で測った様々な年齢,性別の健常人の筋出力情報を入力してある。この「サントス」をコンピュータ内で動かし,どの程度の動きで筋疲労が起こるか,車と人がぶつかるとどうなるかなどがシュミレートできるようになっている。この研究を通して,高齢者は若年者より筋疲労しにくいことが分かったなどの,最先端の研究を知ることができた。 3月27日(水)午後  アイオワ大学博士課程の研究生と本学学生が対話する時間が設けられた。アメリカでは州によって法律が異なるため,他の州に引越しをすると理学療法士免許を取り直さなければいけないことや,日本人を含むアジア人がアメリカにカイロプラクティックを学ぶため留学している情報など,学生の本音を交えた米国の状況を知ることができた。この時間,英語の堪能な井口は次年度の研修打ち合わせのため席を外しており,本学学生の必死な英会話とアイオワ大学研究生の努力によりなんとか会話が成立した時のほっとした様子や,テーブルに置かれたアメリカのスイーツやジュースの甘さに衝撃を受ける学生の姿が印象的であった。 3月27日(水)夜  アイオワ大学医学部放射線科の佐藤医師のご自宅で奥様であるベッキーさんの手料理をご馳走になった。アメリカらしい広い家と自然豊かな環境,暮らしぶりを実際に見ることができ,温かい人と人とのつながりを感じることができた。 3月28日(木)午前  デイブ・ウイリアムズ博士による筋骨格系理学療法学の授業に参加した。26日の授業の続きで,足関節から足指の構造や触察の仕方,検査や治療の手技について実技中心にご指導頂いた。本学の学生は,米国学生の積極的に授業に参加する姿勢を肌で感じた様子であった。 3月28日(木)午後  アイオワ大学病院の理学療法士ケン・レオ先生の案内により,大学病院リハビリテーション室を見学した。こちらでは,整形外科疾患の患者が来院した際,医師の負担軽減を目的に,理学療法士が直接スクリーニングし,医師の診察の必要性を判断する,米国でも先駆的な取り組みをしている。急性期病院のため入院期間が短く,入院患者はみな病棟でリハビリテーションを行い,リハビリテーション室に来る患者は,外来患者のみである等の概要を聞いた後に,プール室や有酸素トレーニング室,腰痛患者用トレーニング室,日常生活活動室,研究用の各専門室やリハビリテーション室を見学した。  その後,同じフロアで初日に見学した研究室とは別のシールズ学科長の研究室を訪れ,研究員であるショーナ ダドリージェベロスキー博士と面会した。ショーナ博士は本学学生と個々に向き合い,学生が理解するまで分かりやすい英語で話しかけ,会話を引き出してて下さった。アメリカ研修4日目で,本学学生のヒアリング力が随分向上したことや,積極的に話すことができるようになったことを実感する時間となった。 3月28日(木)夜  シールズ研究室主催で,ダウンタウンにて会食をしながら理学療法学科や井口家の子育ての近況報告など,楽しい会話の時間を持った(図4)。 3月29日(金)午前  デイブ・ウイリアムズ博士の運営する開業理学療法施設を見学した。会員制アスレッチックジム部門と治療を目的とした理学療法部門の2つの区画からなる複合施設であるため,例えば患者は週に1回のリハビリテーション治療と週3回のアスレチックジムでのトレーニングを同じ施設内で行うことができる。アスレチックジムには専門のトレーナーが常駐し,歩行・走行用のトラックやバランス訓練室,ヨガスタジオ,グループ用スタジオなどの部屋があり,自転車エルゴメータやトレッドミルなどのマシーンも充実し,託児室も備えられている。理学療法部門には評価治療用の個室とトレーニング室がある。施設見学後,腰痛の女性と膝蓋靭帯炎の高校生,2人の患者の治療を見学した(図5)。徒手療法や物理療法で痛みに対するアプローチをした後,トレーニング室やジムに移動して自主トレーニングを指導する,この施設の利点を活かした治療が行われていた。 3月29日(金)午後  アイオワ州の身体・視覚障害者を対象とした障害者スポーツ団体の設立者であるマイク・ブーン氏にアイオワ大学理学療法学科にて,団体の説明やアメリカで行われている視覚障害者のスポーツ種目を紹介して頂いた。26日夕方に面会したタイさんはこの団体に所属し,2人乗り自転車にて450マイルを7日間で走破する自転車レースに参加している。他にもゴールボールやビープベースボールはアメリカや台湾で行われ,世界大会も開催されているとのことであった。日本では行われていない視覚障害者のためのスポーツ競技を学ぶことができた。 3月30日(土)午前にアイオワの空港を出発し翌3月31日(日)夕方成田に到着,バスにてつくばに戻り,全員無事に8日間の研修を終え,解散した。 9.今後の課題  英会話の能力が高ければ高いほど,得るものは多い。事前により多くの英語に触れてもらうことで,研修の内容もより充実したものになると思われる。授業見学や病院・医院訪問と,やや受け身なところがあるため,今後は本学学生が情報を発信できるよう,学生による発表などの機会を設けたい。 10.参加学生の感想(原文のまま) 吉井 さとみ  もともとクラスの中でも視力の低い方だったので,それを補うために人よりも少しでも多くの知識をつけておこうという考えはあり,勉学に関してはそれなりの努力をしてきたと思っている。しかし海外への関心はそれほど高くなかったように思う。中学生の頃は「将来外科医になって,医療の普及していない国で安価で医療活動をしたい」となんとなく考えていたが,視覚障害者になってそれが実現しなくなったからである。それよりも,今の自分の視力でどのように臨床実習を乗り越え,卒業して就職するかについて考える方が重要になった。  今回の研修で,全盲でありながら法学部に通っているという学生さんにお会いすることができた。彼女はとても明るく積極的で,女性らしくハイヒールを履いたり,趣味はアダプティブ・スポーツのバイクだったりととにかく活発な印象を受けた。障害があることによって差別された過去から,将来弁護士になって自分がそれを無くしたいと言っていた。全盲の彼女があんなにも頑張っているのに,弱視の自分が臆病になってどうする,と思った。いろいろ挑戦していきたいと思えるようになった。  研修参加後は以前よりも思ったことを口にできるようになったし,前向きに考えられるようになったと思う。自分の苦手そうな科目も今後の為に履修してみようという気になった。精神面で大きく成長することができたと感じている。  今年から大学基金で費用の大部分を負担して頂けるようになり,また協定が結ばれたことでより整った環境で海外研修に参加できるようになった。これを機に,まだ研修に参加したことのない多くの学生にも,私達のように素敵な経験をしてもらいたいと思う。 五味 拓史  3月24日から31日にかけて,米国アイオワ大学での研修に参加した。今回の研修では大学の講義への参加,病院・施設の見学,研究室の見学,大学院生とのミーティング,障害がある学生への支援体制,米国での視覚障害者スポーツなどを学ぶことができた。  大学の講義では,小脳疾患,下肢の理学療法の講義に参加した。小脳疾患の講義は,途中からの参加であったが,障害によって起こる振戦・歩行障害・協調運動障害などを学んだ。下肢に関する講義は,主に足関節中心の講義だった。筋・骨・関節などの解剖学の基礎から,整形外科学,テスト法,運動療法での治療まで,とても丁寧に講義をおこなっており,非常に参考になった。  病院・施設の見学では,セント・ルークス病院,アイオワ大学病院,理学療法士が運営する施設を見学した。セント・ルークス病院は,主に回復期の患者を診ており,退院前の日常生活活動訓練を中心におこなっていた。アイオワ大学病院では,入院直後の急性期の患者を,医師による治療が必要かどうか判定する業務を理学療法士が担当していた。米国でもこのシステムを導入している病院はまだ少ないということだった。理学療法士が開業している施設では,施設の見学,セラピストによる実際の治療現場を見学することができた。こちらの施設は,治療用個室,簡便な治療器具から,アスリート向けのトレーニング設備までそろっており,大変すばらしい施設であった。  大学の研究室の見学では,脊髄損傷・中枢疾患患者の歩行訓練用の珍しい機械や,スクワット時の筋の働きを測定して不測の事態での反応を見る機械などがあった。また,バイオデックスでの測定数値を多人数分入力し,平均的なデータを基に仮想人間を作り,さまざまな実験に利用できるシステムを見学できた。  アイオワ大学でも障害をもつ学生が在籍しており,支援体制が充実していた。視覚・聴覚障害の学生もいるが,多いのは学習障害・パニック障害の学生ということだった。視覚障害の学生は,言語病理士という研究部門を専攻している学生もいるという。  視覚障害者スポーツで日本ではあまり見かけないものとして,ビープベースボール・晴眼者との二人乗りでのサイクリングがあった。ビープベースボールは日本のグランドソフトボールとは別のものであったが,興味が沸いた。  短い研修期間ではあったが,大変充実したものとなった。現地の先生方,学生は熱心・積極的で,研究・学習意欲も高く,見習うべきことが多かった。また,理学療法という業務がしっかりと社会に認識されており,信頼度の高さがうかがえた。病院・施設の設備も日本より充実しており,患者の社会・家庭復帰に重点をおいた治療がおこなわれている様子が感じられた。学習面以外でも,異文化との交流はとても楽しいものであった。街中を歩いていると,人々の障害者への配慮がいつも感じられ,とても快く感じた。今回の研修で学んだものは,いろいろな面で自分の人生のプラス面に活かしていきたい。 11.得られた成果・まとめ  米国の理学療法は,世界トップレベルである。その米国でもトップレベルの養成プログラムを有するアイオワ大学での研修は,本学の学生にとって,得るものは多かったと思われる。一足先に日本の理学療法(士)の将来像を見ることで,今後の学業や医療人としての生き方などに影響を与える良い刺激を多く受けたと思われる。未知のことに挑戦する勇気や楽しみながら高度な専門性を高める勉学に取り組む雰囲気など,日本では得られない成果も多かったと思われる。 図1 調印式にて。左は本学村上学長、右はアイオワ大学のサリー・メイソン学長 図2 シールズ研究室にて。脊髄損傷患者の立位訓練で用いる機器の説明を行うシールズ学科長(左)とそれを翻訳・解説する井口(右) 図3 筋骨格系理学療法学の授業にて。担当教員であるウイリアムズ博士(左)に足部の触診を教わる五味君(ベッド上)と吉井さん(右)、そして補助的解説をする井口 図4 シールズ研究室メンバーと。ダウンタウンにてインド料理を食べながら会話を楽しんだ 図5 ウイリアムズ博士が運営する開業施設にて The Seventh Study Tour to the University of Iowa IGUCHI Masaki, NAKAMURA Naoko Course of Physical Therapy, Department of Health, Faculty of Health Sciences Tsukuba University of Technology Abstract: For a week in March 2013, a group of 4 people (2 physical therapy students and 2 faculty members) visited the University of Iowa for a study tour. On the first day of the tour, a signing ceremony for memorandum of understanding between Tsukuba University of Technology and the University of Iowa took place. The rest of the tour included class participations, clinical setting and research laboratory visits, meeting and exchanging information with the student at the University of Iowa. Although the study tour was short, the students from Tsukuba University of Technology were able to meet very hard-working Iowa students and observed advanced rehabilitation approaches. These experiences would encourage those who participated in the tour in many aspects. Keywords: International Exchange, Rehabilitation, Cultural Diversity