盲学校におけるコンピュータ環境に関する調査とその対応について 夏目 武 筑波技術短期大学 情報処理学科 (natsume@cs.k.tsukuba-tech.ac.jp)  情報処理技術の進歩は強力な視覚障害補償機器類を提供しつつある。一般社会の情報の取り扱いに関する質的変化及びその影響力と全く同じように、それは視覚障害者の生活全体の変革として進んでいる。そして職域開拓と社会的自立とへの大きなはずみとなるはずである。平等と完全参加、機能的調和と整合という理想に向かって進む大きな原動力でもあるはずである。これらの社会的変動を感じつつ、我々の教育現場からみた時、情報処理の分野が今ひとつ元気が無い。なぜだろう。これが今回の小論の動機である。その現実をアンケート調査とその分析結果により認識し且つ、新しい大学の役割としての機能を考慮しつつ、一つの現状での提案と共に社会システムと教育システム、特に情報教育の継続性とについて検討する。 Keywords:アンケート調査、PC環境、GUI、視覚障害教育、視覚障害補償機器、職域開拓 社会的自立. 1.はじめに  ここで論じられる主題は与えられた一学生の卒業研究のテーマの展開されたものである。当短期大学でのコンピュータ教育訓練法のあり方、特に入学時の新入生への方法に関する研究課題への若者の取り組みと情熱はその課題を越えて展開し、この小論への動機づけとなった。それは単なる現状の教育訓練の方法を工夫する事に止まらず、教育方針と教育環境並びに職域開発と社会への完全参加への一方向付けとして展開されている。コンピュータ環境とは社会的なコンピュータ、特にパーソナルコンピュータ(以下PCと書く)の普及が進む中で視覚障害者の教育現場での取り入れられている状況とそれを取り巻く内在している諸問題をいう。また調査とはアンケート調査を意味し、各盲学校あてに郵送で依頼し、回答を得たものであり、回答の確認と質問の展開及補足等の為に行われる面接による追跡調査は含まれていない。調査内容は、PC環境の予備的調査に加えて、有効性、便利さ、作業効率等の有用性が生かされているか、反面どの様な問題を抱えているか、及び当事者のこれらの環境と情報処理教育に関する意識はどのように分布しているか等である。調査データのサンプル数の小ささからくる不完全さはあるものの、分析結果は大筋で予想されたものと一致していて、今後の我々の活動の基本的な指針の裏付けとなる大きな確認となった。 2.調査とPC環境  視覚障害者にとってPCの最大の有効性はPC情報の音声化である。OS(オペレーティングシステム)がDOS環境下では日本語対応音声化の適用プログラムと点字ディスプレーは完備していて、特殊な画像情報以外は問題なく取り扱えて、通常の使用者と対等である。しかし、近年はWindows 3.1,Windows 95,OS/2,MacOSと主要OSは総て画像情報を中心とした情報処理に移行している。GUI(Graphic User Interface)としての大きな有効性はその加速的な普及の動向からも証明されている。しかし視覚障害者にとっては、残念ながらこの日本語環境のGUIの音声化が立ち遅れていて、PCの利用がDOS環境に取り残されている状態が続いている。英語環境でのGUIはほぼ対等に近づいている。この事実はこんな環境下での視覚障害者の教育が行われる現状を正確に把握する事を要求する。それは技術的な遅れが致命的にPCの適用を疎外しているからである。のみならず、若い命の希望と将来への選択の自由を狭める大きな要因となるものである。与えられた才能と今まで培われてきた人材の適不適にかかわらず三療の道にのみ押し込める結果となる。急進派はこの現状に対して技術環境の後退と極言している。かくも教育現場はGUIの適用面で厳しい状況に置かれている、窮状をつぶさに確認する必要がある。これがこの調査の主たる動機である。PC技術は決して忘れているわけではない。アメリカを中心としたPC産業界は法的勧告や社会的要請もあって積極的にGUIの音声対応の問題を設計段階からの取り組み解決している。GUIの日本語音声化への開発の取り組みは皆無ではない、不完全ながら一部対応が可能である。技術開発の遅れが生じているのである。新しいGUI開発段階での市場要求としての日本語音声化の取り組みが世界的要求事項からもれていて、その開発への対応が後付けになっている事が問題なのである。加えて社会への参加導入としての教育訓練の現場が技術的に取り残されていて、教育訓練された若者が社会参加への機会をそのために疎外される事である。 3.調査概要と調査票  調査は日本全国の盲学校60校を対象に対して行われた。1996年12月より1997年1月の間に回答されたものである。そのうちの40校からの41通の回答があった。これは68%の回答率である。回答者の内訳は男性は90%、女性が10%又そのうちPC歴10年以上の方が78%であった。年齢層は30才台と40才台を合わせると71%である。このデータはコンピュータを長年、教育現場で活用してきた方々が中心となった内容的であり、それは信頼のおけるもので、盲学校教育界の現時点での代表値としてみても間違いではないと確信した。なお、回答者の担当科目別の分類では37%が理療科、20%が理科、12%が数学、10%が国語で、あと社会科、英語科、技術科と続く。  調査票はA4版で7ページ、以下の9の大項目からなっている。 Q1.回答者に関する調査 Q2.職場環境等の調査 Q3.ネットワーク利用の調査 Q4.職場でのPCの利用に関する意識調査 Q5.情報処理教育訓練プログラムに関する調査 Q6.教員自身の学習研究に関する調査 Q7.生徒の為の教育訓練プログラムに関する調査 Q8.情報処理教育訓練プログラムに関する評価の調査 Q9.高等情報処理教育の是非と希望する生徒に関する調査 Q1.からQ5.は設問と回答選択方式、Q6.からQ9.は記述式の設問形式を取った。なお、回答に際して、設問の解釈と使用している言葉に判別し難いものがある、設問を盲学校の実情に合わせる等の尊い意見が4件含まれていた。PC個有の用語と日常語の混乱であろう。 4.分析と考察  以下項目毎に7.アンケート資料-調査結果のまとめに基づいた分析と考察を試みる。関心のある読者はこのデータを用いて独自の視点からの分析と考察の試みを薦める。そして、出来れば情報と情況判断と諸問題について、次の段階への活動指針としての共有化を図りたいし又議論を展開したい。 41.PC使用状況  個人使用も教育現場のPCもNEC製が圧倒的に多く両者とも80%を越えている。使用プログラムは日本語文書処理プログラム、一太郎が圧倒的に多い。プログラムの水準も多様で4.xから7.xと分布していて、確定できない。長い間一太郎が使い込まれている事を意味している。OSについてはDOSが依然しとて57%を占めている。Windowsへの移行が遅れ気味なのは、日本語音声対応GUIの開発の遅れからきているものと解釈したい。NECPC+DOS3.3+一太郎が定番のモデルと見るべきであろう。残念ながらDOC/V_PC+Windows95+Office95/Lotus_Suite+Navigato/IEの現GUIの主流に乗るにはそのGUIの日本語音声化の完成を待つことになろう。ネットワークを通した情報の検索と収集と発信並びに多様化したメディアへの対応と有用な適用プログラムによる能率的な作業の為にDOS/V環境下での英語環境の活用も必要になるであろう。その為の準備が必要の時期に来ていると考えられるが、導入計画の資料からは十分に読み取れない。又PCの使用平均年が48年とデータから算出されているが、この事実は教育現場での問題提起に繋がるものである。 42.ネットワーク適用への対応  70%が何等かの形で、ネットワークを利用した適用業務を遂行していることは時代の趨勢を将に反映しているものと解釈したい。点字情報ネットワークとか県単位の公共的なネットワークサービスが行われ始めたからであろう。しかし教育業務としては進んでいるものの教育現場の道具としてはまだ導入されていない。GUIの音声化開発の遅れが主な要因であろう。問題の正しい把握とともに有効な解決策を探りたいし、その促進と成功の為により一層の発展を望みたいものである。 43.PC利用に関する意識について  PCが視覚障害補償機器として非常に有効であるという認識は100%に近い値を示している。当然、社会参加と自立という基本原理に対しても絶大なる機能提供として期待したい。教育にも完全に取り入れていくべである。総てそのように認識しているし主張していると見るべきであろう。しかし以下の様な意見-要約は後に示す他の設問での問題提起の意見等と繋がっていくのである。即ち、適切な適用プログラムの不足、有効な指導方法の開発、及びPCを装備する予算化の困難さ、という大きな3つの問題である。 44.PCの教育訓練プログラムについて -全般的視点  何等かのPCの教育訓練プログラムは行われている- 68%と比較的高い割合である。しかし適切なカリキュラムがなく一貫性が無いとか、学習の為の有効な教科書が無いとか、学習時間が週一時間程度しか取れていないとか、基本的な大きな要求が存在しているのにも拘わらず不十分である現状を見るのである。訓練内容は入力訓練と文書処理及び障害補償機器の取り扱いが主とした項目である。 -教師へのPC教育訓練プログラムについて-  100%が独習でPCを習得している。その他校内での研修会、メーカー主催とか、県の主催するもの等を一部活用している-15%。これではリーダーを育成して、最適な教育用PCシステムの要求と構築のための企画を実施する機会が十分に得られていないのではないだろうか。 -生徒へのPC教育訓練プログラムについて  実施すべきの是非については賛成は30%でしかなかった。40件もの意見が寄せられている。以下に問題点としてまとめる。  賛成派は意識調査の延長線上で情報処理の当然の必要性と道具としての有効性を述べている。職域開拓の道具立てしてと、又バリアーフリーへの実現のために必要である。又プログラムにそった継続的な教育が必要であるという主張が光っていた。反面現実をつぶさに反映した意見が10件寄せられている。PC機器類が古い、更新し難い、リースの方が良い、新しいソフトが使えない等設備の面の問題がある。PCの平均使用年数が4.8年であるデータに相関している意見である。結論は予算の確保が難しい、資金が無い、人物金が不足している等費用の問題が解けていないのである。教師に関するコメントは15件あるが代表的な意見は専門家、指導者、技術者が不足しているであり、カリキュラム、教育訓練プログラムの企画化等の票数の低いデータを将に反映したかたちとなった。教材については点字教材が入手できないという本質的な問題を抱えている。現在、PCの各種メーカーは点字の必要な顧客に対しては何のサービスもその為の特別な支援も提供していないのである。製品開発の基本姿勢である機能に対する不平等という社会問題を提起している。又、指摘しているGUIの日本語音声化の不完全さも同質の問題として捉えたい。視覚障害補償機器のソフトに関する技術資料が不十分である事と、それが教育現場の効率を下げているという指摘があった。 45.高等情報処理教育について  その意義を認めている票は36%と低い。回答者が理療科担当の先生方に偏っている事もあるが、総じて三療を中心に指向している傾向にある。反面、三療にこだわらない他の職域を希望する生徒が増えてきていることを指摘している。 46. ワープロについて  全体的にPCに移行している事がわかる。単なる文書処理ではなく、ネットワークを通した多様化した情報の処理、検索、収集、情報交流寸分析等が可能だからであろう。これは技術的に健全な動向を反映しているものと思う。加えて価格に対する性能と機能の大きさもPCはワープロを越えている現実にも符合するものである。製品寿命の技術的側面での終焉及び社会的な道具としての役割の終わりが近づいている事の現れであろうか。 5.状況判断  以上のデータ分析と考察を重ねるとき、情報処理教育の立場から見ると現場は遅れていると断言するのは必ずしも間違いではないと考える。これはリーダーの不足、機器類の選択の偏り、カリキュラムの不足等加えて、情報処理教育の総合的な継続性の断層問題と併せて考慮検討すべき点である。  情報処理とその為の新しい領域を目指す若者の希望と熱意を大切に保存し育てたい。それは次世代のリーダーの育成であり、社会への完全参加の飛躍的実践に繋がるものである。では何故遅れているのだろうか。今回のデータだけでは正確な答えは望めない。かくも重要な意義を万人が認め、そうあるべきだと主張している。技術的にも正しい。米国の場合、英語の世界では殆ど答えが出ているし、製品の視覚障害者への適応性についての社会的問題はADA(Americans with Disabilities Act)法に基づいた世界的動向の中で問題解決の方法は整っている。教育施設と教育計画全般の見直しとカリキュラム整備がばらばらに見える。設備の現状と導入計画と意識調査から生じる食い違いが、これを物語っている。  日本全国の盲学校60校を一つの使命を持った行動体とするときに、その問題解決は達成可能な範囲にある様にみえる。なぜ出来ないか。県単位の行政の問題か。文部省による国単位の支援とか、プロジェクトによる解決はかなわないものだろうか。 6.これからの対応と提案  この小論での主張はデータとその分析に基づいた問題を一つの視覚障害教育の問題点として提起し、認定し、それを解決する事である。その為にはこれらを個々の学校の行政機関に帰還するのではなく、全体の問題として解くべき事を主張したい。そして一貫した情報処理教育の継続と持続が効果を生み、大学の高等教育を経て社会システムに直結し、新たな職域の開発と参加への道を開く事になると考えたい。  以下の様な方法が常套であろうか。 -問題解決のオーナーを決める事から始める。オーナーのもとにタスクチームを結成する。その担当により問題解決の為の計画案を作成し、全国規模の承認を求める。これは全校の関連者と担当者による協力が必要だからである。 -個々の活動計画の立案と承認  例えば次のような段階的施策が考えられる。正確な分析、設備計画、予算の算出、指導者の計画的訓練育成計画、解決案と諸施策の公開検討会議、実施計画、予算案、運営評価、段階的実施と評価検討、導入と試験、実施と報告会、全体評価と還元。 -予算化と計画案の策定一プロジェクト実施と運用管理-実践と評価一報告と検討会。 謝辞‐この調査を通して、一つのまとめが出来上がった事、見通しがついて次の段階に対して考えやすくなった。いろいろ示唆に富んだ意見をいただいた。この生のデータはさらに次の展開に向けての大きな原動力になるものである。ここに、各盲学校の校長先生をはじめ、担当なさった又貴重な時間を割いて回答なさった先生方に感謝の意を表します。又、この仕事のきっかけを作り、一緒に現状の障害環境の状況を語り、学習してくれた全盲の学生で現在、鍼灸学科で新たな分野に挑戦している藤岡 裕之君にも併せてありがとうをいいます。 参考資料 l.夏目 武テクノレポート No3 March 1996,pp11 福祉先進国からの学び 2.夏目 武テクノレポート No4 March 1997,pp9 視覚障害対応GUIの音声化 3.国立学校事務情報化参考資料集 文部省大臣官房政策課情報処理室 平成8年4月 4.平成6年 情報処理教育研究集会講演論文集 文部省主催 5.平成7年 情報処理教育研究集会講演論文集 文部省主催 6.平成8年 情報処理教育研究集会講演論文集 文部省主催 7.アンケート資料 - 調査結果  小項目のなかには無回答があり、全体像としての割合を算出するには不完全があり、全回答の割合では見る事が出来なかった。従って得られた回答数の割合として、分布の傾向のみを知ることとなった。 71 個人使用のPCについて -メーカー別の割合 NEC 71% EPSON 17 MAC 5 FUJI 5 IBM 2 -使用プログラム 一太郎 65% Windows95 26 DOS 15 Windows3.1 13 Netscape 9 office95 6 -用途別 文書処理 53% 通信 18 ゲーム 13 点訳作業 6 72教育現場でのPCについて -メーカー別の割合 NEC 83% MAC 11 IBM 10 FUiitsu 3 -使用年限 平均4.8年 最長10年もので3年使用が全体の30%を占めている。 -使用プログラム OS DOS 3.x 35%-57% 4.x 2 5.x 32 6.x 29 7.x 1 Windows3.1 62-41 Windows95 38 WindowsNT 0 漢字Talk7 1-2 これらの数字はDOS Windowsの併用が進んでいるが、未だにDOS3.xの環境を必要としていることが分かる。 -適用プログラム-Application 一太郎 25% AOK 16 Braillstar 13 Extra 1O BASE 10 Lotus123 9 花子 5 その他 12  その他にはそれぞれ1件ずつのプログラムであるが、でんぴつ、95リーダ、ヨメール、Office95,VB、BE等の一般に良く知られたものが含まれている。一太郎のバージョンは4.3から7.0まで分散していて特に多い版は確定できなかった。 -用途別 教材作成 22% 一般文書処理 21 PC操作訓練 19 文書管理 14 通信 9 補償機器用 14 73.ソフトウェアの新規導入計画 マイワード 17% Windows95 14 一太郎 11 でんぴつ 11 音声読み取りシステム 10 よめーる 8 その他-VDM、よみとも、プレイルスター、ロータス123、 74.ネットワーク通信について -利用の度合 利用している 71% 利用していない 29 -用途 学校間通信 31% 電子掲示板 21 Eメール 21 図書検索 15 ホームページ 12 電子購買 0 電子会議室 0 -利用ネットワーク 点字情報ネットワーク 59% 県教育ネットワーク 18 各種商用ネットワーク 23 75.PC利用に関する意識調査 -視覚障害補償機器として使用する事の是非 全回答のうち 41賛 0否 ‐社会参加と自立への大きな役割をはたす道具としての認識 全回答のうち40賛1否 ‐積極的に教育に取り入れるか否か 全回答のうち39賛2否 -普及の方法と問題点 フリーコメント欄には12件の意見が寄せられた。以下に要約する。 1)生徒一人一人にPCをもたせる。 2)普通の使用と同等の使用が出来るソフトウェアが不足している。 3)実用的な指導方法の開発 4)点字と漢字の効果的な指導方法の確立 5)PC環境整備の為の予算措置または補助が必要 76.PC教育訓練プログラムの有無 -固有教育訓練プログラムの有無 有り 68% 無し 32 -カリキュラムの有無 有り 65% 無し 35 -内容 入力訓練キー操作 49%(キーポート入力と6点入力と両者同比率) 文書処理 23 障害機器の取り扱い 21 表計算 7 -使用適用プログラム 一太郎 29% AOK 22 Braillstar 17 BASE 9 Lotus123 5 マイワード 5 VZ 3 その他 4 -学習時間 そのうち60%が週1時間、年間35時間、25%が週2時間、年間80時間 残りの15%が10時間. -学習教科書の有無 有り 20 無し 80 ‐教科書の内容 1)PCの操作方法 2)視覚補償機器の操作法 3)入力出力の方法 4)コンピュータ概論 5)その他 その他にはcプログラミング、データベース、OS等が含まれている。 77.教官自身の研修と学習について -方法 独学独習 100% その他の利用 15 校内での講習会 メーカーの講習会 県主催の講習会 ディーラーの講習会 -校内での研修会または講習会の有無 有り 35% 無し 65 78.生徒に対するPCの教育訓練プログラムの実施について -是非 賛 30% 否 20 不明 50 -意見 以下40件の意見が寄せられた。 -賛成意見 社会的ニーズである。 情報処理の必要性は当然である。情報処理よりも文書作成処理でOK。 2件 有効な道具として使うべきである。 必要性を感じている、今後必要となっていく。 コミュニケーションの獲得の為に必要。 バリアフリーの実現に役立つ。 職場領域開発の為に出来る事は何でもやっていく。 その有用性をPRしていく。 社会自立の可能性を充実する、社会へ出て行く時の最低限必要な知識である、文書処理やコミュニケーションの為に必要な機器の取り扱いを身に着けておく。 3件 障害補償に絶対欠かせない。 プログラムにそった継続的教育が必要。 最低限必要な使い方を教育する。 2件 -条件賛成の意見8件 興味はある。 どのように必要性を認めさせることが出来るか。 生徒のやる気を如何に起こさせるか、生徒がいない。 2件 カリキュラムがない。 3件 効率が良い方法を知りたい。 -反対又は否定的意見 10件 教える側に一貫性が無い、面倒くさい。 2件 現場では教育訓練プログラムを開発出来ない、適したプログラムが無い。 2件 意見が統一されていない。 技術的変化が激しく対応できない。 教師と生徒間に意識が育っていない、ニガテ意識強い。 2件、 指導できる人が居ない。 教室、機器類が充分でない。 79.問題点 -設備とPC機器類 19件  新しいH/WやS/Wが無く学習が深められない、PC機器類が古い、なかなPC機器類を更新出来ない、機器の更新についていけない、リースの方が良い、古い機械を使用しているので新しいソフトウェアが使えない、新しいソフトが使えない、最新機器をキャッチアップ出来ない。 8件 機材不足、PC充分でない、置き場所が不足している、PCの数を増やす、備品や部品の購入が難しい、個人のPCを持つべきである、せめて2人に1台は必要。 7件 費用が問題、資金が無い、予算の確保が難しい、人物金が不足している。 4件 -教師関連 15件 専門家がいない、指導者がいない、技術者がいない、教師がコンピュータに不慣れ 4件 専門教育を受けていない、指導方針が不明確、指導者が限られてしまう。 3件 教える時間が無い、研修の時間を取るのが難しい、指導回数が少ない、研修の機会が少ない、プログラミングが情報処理の総てと考えている。 5件 実態に合わせて教えている、生徒個々人に合わせて教えている、個人差が激しい。 3件 -教材関連7件 生徒に合った教材が用意出来ない、点字テキストが入手出来ない、生徒に合ったプログラムがない、視覚障害者に適したプログラムがない、Windowsはなじまない。 5件 漢字変換に良いプログラムがない、手軽に利用できるテキストの情報がどこにあるかわからない。 2件 -その他3件 視覚障害補償用ソフト等の専門的内容の研修に乏しい、養訓の内容との優先順位の判断が難しい、養訓でどのような指導が行われているか具体例の情報が無い。 3件 7A.担当外の教官のPC学習や研修参加について PCの基礎の習得には希望者が多数いる、賛同有り、積極的に参加を呼び掛けている。 2件 理療の方が忙しくてやりたい人だけがやっている、全ての教員にあてはめるのは無理、 必要だが意識改革が難しい、 無理して迄とりい入れない、個人差が激しく理解が難しい、一部の人が倣っている、興味ある人が少ない、担当外の教師が参加してくれる事が重要である。 5件 直接就職に繋がらないものは危険である、現状の担当教科と教師と児童のあいだに問題あり。 2件 7B、父兄のPC教育訓練プログラムに対する評価 知らない、不明、特になし。 6件 高い 1件 無回答 34件 7C新しい領域の選択としての教育訓練プログラムについて 勿論必要だと思う、必要だと思う、必要だと考える、有ったほうが良い、必要とは思う、 生徒の資質に合わせて訓練していく事が望ましい。 6件 分からない、プログラマーまでの専門性は必要ない、点字の部分をPCで扱えれはそれで良い、実施していない。 4件 7D.情報処理高等教育の意義について 前向きの意見 36% 中間 22 否定的 39 7E.情報処理高等教育を希望する生徒について -前向き 三療にこだわらない生徒が増えてきている、三療が高等になってきているので他の分野への希望が増えている、選択肢が広がっている、将来の職業として希望している生徒がいる、ゲーム等の浸透で身近に感じる中高生の世代が情報処理への関心が非常に高い、情報処理に関心を示している。 -中間 三療に進めない生徒が単純作業に従事する、希望者がいたが、現実の難しさで三療に戻ってきた、希望はあるが、着実な実績の積み重ねにならない、漠然と興味を持っている。 -後ろ向き 生徒が多様化してきている、重複障害の生徒が増えていて問題あり。 7F.ワープロについて -個人所有 有り 44%‐今は使っていない。 1件 無し 63% 害大学生についても報告する。また、中等教育まで触図がどのように扱われているかを調べるため、盲学校教諭に触図教育についてアンケート調査を実施した。さらに大学入試センターでの入試問題中の図の代替化を取り上げる。最後に、高等教育という視点から視覚障害者にいかに図に含まれる情報を提供すべきかについて論議する。