教育実習のワークシートは外化ツールたり得ているか 加藤 宏 障害者高等教育研究支援センター 要旨:小中高の授業ではワークシートがツールとして広く使用されている。教育実習生による教育実習中の研究授業でもワークシートは使われる。ワークシートが学校現場で使用されるようになった背景にはブルームの学習理論とエンゲストロームの拡張学習理論に基礎を置く,近年のアクティブラーニングの推進があると考えられる。一方,限られた授業時間内でのワークシートの記入は他の形態での学習活動を侵食していることをも意味する。本稿では教育実習におけるワークシート活用の意義と問題点について,本学教職課程カリキュラムにおける教育実習及び教育実習事前事後指導でのワークシート活用の実態を本学保健科学部の教職課程学生の学修活動を中心にアクティブラーニングの観点から考察する。 キーワード:ワークシート,教職課程,教育実習,外化,内化,アクティブラーニング 1.はじめに 本学に教職課程設置以降,筆者は,教科指導法及び教育実習事前指導なる授業の一環として教職課程履修学生による多数の模擬授業を見学する機会をもち,さらに実習校での研究授業の訪問指導をこなしてきた。そこで,現在の学校ではありふれた,否,ない方がむしろ不自然ともいえる光景なのであろうが,ワークシートを使用した授業を多数見学してきた。ワークシートの穴埋めと作成は,正答の導出など生徒の自発的な学習活動に委ねられるため,生徒のペースで進められ,かなりの時間を要することになる。大学での学習経験も含めてワークシートなど経験したことのない「世代」としては,これは極めて異様な風景にも見える。1コマ45分という高校の授業時間を考えると,所要時間に見合うだけの学修効果が保証された活動なのであろうかと疑問に思う。 全国の学校で繰り広げられている授業時間内におけるワークシートの作成が,膨大な時間消費を考慮してもなお導入の価値が高いと考えられる理由となる理論的背景があるのかを教育実習における研究授業での活用とアクティブラーニングの観点から考察する。 2.何が釈然としないのか 教育実習中の実習生による研究授業を参観しながら現代日本の学校で広く使用されているらしいこのツールの有効性にどうしても釈然としない気持ちを持ち続けてきた。この違和感は,学校現場では共有されないものなのであろうか。 筆者の小中高時代には経験しなかったこのワークシートが教育現場で一般的になったのはいつ頃からのことなのか。その起源や由来を示した文献は見つからなかったが,90年代後半には23年間のワークシート実践報告があり,その導入の経緯はブルームの完全習得学習理論の具現化の実践研究のためにとあるので,70年代後半には教育現場に登場していたことがわかる[1]。一方,現場教師の中にも釈然としない派も一定数存在するらしく,ノートの各ページにワークシートが貼られ膨らんだ子供たちのノートに違和感を報告している教師自身の投書とフォローもある[2]。教育実習における活用を考えた場合は,限られた授業時間の中で相応の時間を占めるワークシートを埋める作業は,教育実習生への教育技術の指導の一環としての観点と授業を受けた生徒への教育効果という観点から評価されなければならないだろう。 3.ワークシートの使われ方と種類 教育実習におけるワークシートの活用を考える前に学校ではワークシートはどのように活用されているのであろうか。以下に赤坂[3,4]による機能分類を示す。 赤坂はワークシートの本来の機能を“ワークシートを活用した学習活動は,図や資料等の教材を読み取り,それをもとに思考・判断し表現する活動です。ワークシートには,読み取った内容,思考・判断の内容や過程が記されているはずです”と定めている。ここには,子供の学習過程を発達段階に応じて支援するツールとしてのワークシートと評価材料としてのワークシートの側面が読み取れる。一方,よく見かけるキーワードを空欄にし,授業中に教師が生徒に問いかけ,空欄に記入させるタイプのシートに対しては,“キーワードを意識させ記憶させる知識の定着”を狙う効果からの一定の機能を評価している。しかし,その上で赤坂はワークシート本来の機能を活かすには,子供の思考・判断・表現力の発達に応じた以下の作業を段階的にのぼっていくスパイラルな指導計画に基づく必要性を論じている。以下は,赤坂の分類では教科地理を想定して書かれていたものを教科一般に適用できるように筆者が改変したものである。 ワークシートの段階的活用のレベル(赤坂版を改変) A 略図などの作図,グラフの作成など単純な作業を行う。 B 図や写真,資料の読み取りをもとにした自分の解釈・意見を記入する。 C 資料等の読み取りをもとに当該教科の物の見方・考え方を引き出す。あるいは教科内の事象について自分の考えを記入する。 D 自分の考えをグループや学級全体による討論をもとに深める。学びあい,深め合い,再構築する。 E 生徒にとっては学習材料と学修の記録。 F ワークシートを使った評価(授業者にとってはAからDのプロセスの達成度の評価材料となる)。 次に教育委員会等で示されているワークシート活用の指針を見てみる。以下は埼玉県教育局の推奨する指針である[5]。 授業改善のための活用 ・授業や単元のまとめの時間にワークシートで問題を解く。 ・模範解答を配布して子供に自己採点させ,自己評価カードに記入させる。 ・授業者は答案と自己評価カードを回収して分析する。 ・得点分布から個別指導のための授業改善や補充指導を考える。 ・難易度を変更した問題パターンを作成する。 ・朝自習・放課後等に個別ワークシートの活用で苦手科目等の個別指導。 ・ワークシートの蓄積と達成で自己肯定感の育成 ・家庭に子供のワークシートの未届けを依頼し,家庭学習にも活用する。 上記[3,4,5]は,現職教師のためのワークシート活用の指針とはなるであろうが,では教師になるための養成段階の教職課程教育におけるワークシートの扱いはどのようにあるべきであろうか。 4.採用側が教員養成校に期待するもの 現在,各自治体の教育委員会では教員養成課程を持つ管内の関係大学と設置した協議会での協議を経て,「校長及び教員としての資質の向上に関する指標」を策定する作業が進んでいる。目的は,指標を踏まえた研修計画を作成し,管内の養成大学と連携校長及び教員の計画的・効果的な資質の向上を図るためである。筆者も茨城県の指標策定の協議に参加する機会を得たが,指標に示されている新任教員の採用時の授業力に求められる資質は,以下の通りである[6]。 ・授業を成立させるための要件(学習課題,板書,発問等)を理解し,基礎的な技能をもって指導することができる。 ・教科等に関する専門的知識を有し,教材の内容を分析・解釈し,適切な授業準備をすることができる。 ・学習課題の設定や探究的なプロセスの重要性を理解し,指導に生かすことができる。 ・主体的・対話的で深い学びの重要性を理解し,授業を実践することができる。 ・ICTの活用方法を理解し,教育活動に生かすことができる。 県の教育委員会から示された当初案では2番目の項目の「教科等に関する専門的知識を有し」の文言は含まれておらず,養成大学の意見を取り入れる形で追記されたものである。新任教員を採用する側からは教科の専門知識よりも指導技術の基礎を身に着けていることが期待されていることがわかる。 1番目の項目の「授業を成立させるための要件と基礎的な技能」にワークシート活用スキルが含まれるかどうかは明確ではないが,採用側及び学校現場では,教科の専門知識よりも授業を成立させるための最低限の技能教育を養成大学での教育に期待していることがわかる。協議会が作られる以前は,大学側も採用側のこのような期待への認識が薄かったのではないか。そこに教育実習時にもワークシート活用に見られる大学側の事前指導と現場での要求水準の乖離が生まれる一要因があると考えられる。 教職課程のカリキュラムと教育実践の中ではワークシートはどのように位置づけられ活用されているか。そこに問題点や改善すべき点はないのか。次に教育実習前の大学での事前指導と実習校での指導教員等によるワークシートの活用と指導の状況を本学保健科学部の教職課程履修学生の記録をもとに考えてみる。 5.保健科学部教職課程教育実習生での活用 筑波技術大学の教職課程の授業で実際にワークシートが扱われているのは,主に教科指導法の授業と考えられる。教育職員免許法施行規則等の一部を改正する省令(平成26年文部科学省令第28号)では,教職課程を有する大学には,シラバス等を含め教育職員免許状を取得させるための課程(教職課程)に関する情報公表が義務付けられている。本学には教職課程の情報公開ページはあるが,教科指導法を含めて教職科目のシラバスからはワークシート活用に関する指導が行われているかは確認できなかった[7]。さらに加えて,29年度までは本学では教科指導法の授業は全て非常勤講師に担当されていたので,シラバスからの情報以上には授業実態が見えにくいという状況があった。そこで,各教科の指導法の履修と並行して教育実習前に学生が履修する本学教員担当の「教育実習事前事後指導」の科目における模擬授業でワークシートの活用を事前指導が開始された平成25年以降の記録をもとに調べてみた。また,実習校での教育実習期間中の研究授業には,可能な限り訪問指導を行ってきたので,研究授業でのワークシートの活用の実態も合わせて遡及的に記録を掘り起こした(表1)。資料は保健科学部の教職課程履修生のものに限った。 5.1 事前指導での活用 中学または高校の1校時は通常50分間であるが,事前指導での模擬授業では,その一部のみを1人15分程度で模擬授業する場合が多い。ただし,学習指導案は50分の1コマ分全体を作成する。事前指導での模擬授業では,座学としての講義部分が主に評価されるために,模擬授業の15分の中でワークシートの作成に十分な時間を充てられることは少ないので,使用の有無のみを記載した。18名中9名と半数の学生がワークシートを使用する指導案を作成していた。しかし,記録の失われていた例もあるので,実際の使用率はさらに上がる可能性もある。 5.2 研究授業での活用 教育実習校でワークシートが使用された場合は,授業単元,ワークシートの特徴,記入された授業内時間帯,ワークシート完成に関わる生徒の認知過程等について筆者が独自に分類した。研究授業時に訪問指導できす資料が確認できなかった場合も含めて8名と事前授業時と同じくほぼ半数がワークシートを用いていた。これは,実習校での指導方針の違いによるだけではなく,研究授業では,コンピュータの操作法に関する実習形式の授業の場合も多く,事前指導よりも講義形式の授業が少なかったことも事前指導時よりもワークシートを使った授業が増えていない要因と考えられよう。ただし,研究授業ではシートの形式も使用法も事前指導時よりも多様になる傾向があった。これには,現場で使えるワークシートという視点からのより詳細なワークシート指導が行われたためと実習校の環境や生徒の状況等の多様性も関係していると考えられる。 6.ワークシート活用の理論的背景と問題点 ここからは,ワークシートを支える理論的背景について考えてみる。ワークシート導入の背景にはブルームの完全学習理論の影響があることは先にふれたが,特に彼の唱える形成的評価を実践するツールとして導入されたことがわかる[8]。確かにブルーナー理論の日本教育への導入は1970年代を中心に盛んに論議されたが,より現代的な理論的支柱を考えるのであれば,エンゲストロームの拡張的学習理論[9,10]の影響とこの分野における日本の主導的研究者であり,かつ文科省主導で進められている近年のアクティブラーニングの推進者である溝上慎一のスタンスに注目することが妥当であると考えられる[11,12]。 図1は溝上[12]によるアクティブラーニング型授業における学生の学習活動の分類を示したものである。 図1 アクティブラーニング型授業と学生の学習活動 生徒によるワークシート作成は主に個人による教室内で行われる学習活動に分類されている。もちろん,ワークシートの作成には集団内での個人の意見の発表や集団の討議を経ての結論としてのまとめを記録するといった作業も含まれているが,ここでは個人の学習活動である点が注目されている。エンゲストローム理論に強い影響を受けるアクティブラーニングでは,個人内の学習と同時に集団での活動による学習の効果が強調されるのが特徴である。ここに,「集団でのディスカッションを含むことがアクティブラーニングの要件」であるとか,「集団学習活動を含まないものはアクティブラーニングには含めない」といった議論もある。 溝上はアクティブラーニングにおけるワークシートの活用を授業を聴く」という受動的なインプットではなく,「ワークシートに書く」というアクティブなアウトプット活動を授業に取り入れるという考えでは十分ではないと指摘する。シートを作成し,発表するという一連の過程には認知プロセスにおける内化-外化―内化を往還させる学習サイクルの重要性を強 調している。同様な往還サイクルは森[13,14],松下[15]においてもアクティブラーニングにおいて最も重要な要件とされている。 6.1 内化と外化と往還 溝上はアクティブラーニングの中心概念としての内化と外化について以下のようにまとめている。 溝上によれば,アクティブラーニングのポイントは,“書く”“話す”“発表する”の活動によって外に出す,すなわち「外化」にあると確認される。その上で,アクティブラーニングの要件のようにとらえられているグループワークやプレゼンテーションといった他者との協働学習は外化の一つであり,個の学習としてなされる“書く”という外化の活動も認めている。 一方,内化は“読む”,“聞く”などを通して知識を習得したり活動(外化)後の振り返りやまとめを通して気づきや理解を得たりすることとしている[16]。 ワークシートの活動を内化,外化の往還サイクルに乗せるには,教師が出した課題に対して生徒が既有知識と照らし合わせ気づきや理解を得たこと(内化)をシートに書き,発表する(外化)。他者の発表を確認することにより生徒は,「そんな考えもあったのか」と他の説明ルートやその概念の広がりに気づき,知識の再構築が可能となる(内化)。このサイクルを回すには,ワークシートに書くという行為による外化が必須だというのである。 6.2 ワークシートの落とし穴 リチャートとチャーチは,“ワークシートによる思考停止”という指摘をしている[17]。ワークシートを使って空欄を埋める作業は,かえって生徒同士の相互作用を阻害し,他人の考えを聞いても,それを発展させることにはならず,「書きだす」作業になってしまうというのである。その上で,ワークシートとは別に他人の考えを聞いて,それをもとに自分の考えをまとめ記録するためのコンセプトマップの作成を提案している。コンセプトマップ作成までを含めたワークシートの設計という方法も考えられるであろう。 もう一つの問題は,ワークシートがブルームの形成的評価理論の紹介と同時に導入された経緯でもわかるように,教師の評価ツールとしての位置づけである。生徒のためのツールが教師による評価ツールとして使われるために継続して使用されてきたという側面はないであろうか。 アクティブラーニングがどのように説明されようと,アクティブラーニングの最大のポイントが,理解したこと,考えたこと,疑問に思ったこと,気づいたことなどを“書く”“話す”“発表する”の活動によって外に出す,すなわち「外化(注)」であることを確認しよう。 6.3 実習生側の問題 筆者が教育実習生における研究授業とワークシートの使用を見学してずっと気になっていたことは,「生徒はワークシートに求められていることではなく,もっと“深い”知識に飢えているのではないか」という疑問であった。言い換えれば,教科書に書かれている事柄の背景にあるその教科全体にわたる物の見方や考え方にまで単元の指導を通して生徒に気づかせる切っ掛けづくりとしてのワークシート活用という位置付けが実習生に意識化されているのかという問題である。 ワークシートの作成から生まれた生徒の気づきや発見という外化から教科全体の理解やさらには大学で学ぶ専門の学問への導入となるような内化にまで結びつけることも可能なのではないか。そのためには,実習生側の教科に対する専門知識も体系化されたものとなっている必要がある。しかし,実際にはこのことは教育実習時に実習生には求めることは難しい。教育委員会が新任教員に求める評価指標として当初,「教科に関する専門知識」を求めなかったのも,現場では新任教師の力量の実態を把握できているということであろう。 7.まとめ 教育実習でも事前指導での学内模擬授業でも教職課程の学生による授業ではワークシートが広く活用されていることが分かった。しかし,ワークシートの使用は実習校の生徒の記憶・理解といった学習の認知過程にどのような働きを及ぼしているのか十分に自覚され,かつ考察された上で運用されていたかは今後の課題であることが分かった。 今回の取り上げたワークシートの活用実践は視覚障害者教育限定かつ教育実習における実習生指導場面に限られたものである。そこには,視覚情報の活用に障害があるという条件,板書活用への抵抗,全盲と弱視の混在する教室といった障害に起因する特殊要件がある。生徒数減少による個別教育に近い少人数教育,教師との距離感など近年の盲学校事情も作用している可能性も忘れてはならない。すなわち,近すぎる距離感と個別教育がシート作成に必要な外化・内化のための生徒の認知プロセスを確保する方向に作用せず,授業が「ワークシートを埋める」作業になってしまう可能性である。 実習生側の問題としては,「本時の単元」をその教科で学ぶべき知識領域全体や概念構造に関係づけられる十分な知識と教育技術を教育実習時に持っていることは必ずしも期待できない。採用側も新規採用教員に初年次に期待される能力を基本的な教科に対する知識と教室をまとめる力 [6] としていることを考えると,この状況は,教員採用後にも当てはまると考えられる。 一度は問い直してもよいのではないだろうか。それでもワークシートを使い続けますか。それは,生徒が自作ノートを作る力を伸ばす教育に代替する以上の学びになっているのか。しかし,実習先ではワークシートの使用と実習生がワークシートに関する基礎知識を有していると想定しているとも考えられるので,大学における教員養成教育では,シートの作成方法と使用法を説明するだけでなく,その理論的背景と意義の教育を十分に理解させる必要がある。 ワークシートで学び続けることはその生徒が大学入学後の学修に及ぼす影響も考えなければならない。本学によくみられる授業風景では,自作のノートを取る学生は少数である。教科書はおろか毎回配布される資料や点字教材も,それを読み込んで授業に臨んでいる学生はほとんどいない状況である。高大接続ではないが,高校までの自作ノートをまとめる力の不足が高等教育の質保証にも影響を及ぼしているともいえる。 本学の養成課程としては,事前指導,教育実習中の研究授業以外にも3年次の事後指導,4年次後期科目の教職実践演習でも模擬授業の場が設けられている。事前指導や実習校での体験でもワークシートの活用法の修得が不十分であった場合は,事後指導と教職実践演習の中での模擬授業で生徒の単元学習の認知プロセスに作用する外化・内化の往還を狙った指導案の作成と模擬授業実践で補充する必要がある。ワークシートの広がりを考えると,その活用法の意義と基礎理論は理解させたうえで大学を送り出すことが養成側にも求められているともいえる。 注 外化:学習者の内部で生じている知識の理解や思考したことなどの認知過程を,書く・話す・発表するなどの活動を通して外部に表すこと。 謝辞 本研究はJSPS科研費 16K04738の助成を受けたものです。 参照文献 [1] 小林隆夫,西之園晴夫,永野和男,23年間のワークシート学習とシール学習の実践報告,日本科学教育学会年会論文集20,1966; pp.137-138. [2] ワークシートかノートか(2018/11/20日取得),https:// blog.goo.ne.jp/madographos/e/4a377f04a3cd4235bf3cb426c5d677d4. [3] 赤坂寅夫,地理学習 トラの巻⑩板書の書き方とノート指導(2018/11/20日取得),https://www.teikokushoin.co.jp/journals/bookmarker/pdf/201604/03_mssbl_2016_04_p06_09.pdf. [4] 赤坂寅夫,地理学習 トラの巻⑪ ワークシートの活用と評価(2018/11/20日取得),https://www.teikokushoin.co.jp/journals/bookmarker/pdf/201609/03_mssbl_2016_09_p02_05.pdf. [5] 埼玉県教育局東部教育事務所学力向上推進担当,学力向上のためのワークシート活用術(2018/11/20日取得),https://www.pref.saitama.lg.jp/g2204/gakuryokukoujou/documents/shi-tokatuyou.pdf. [6] 茨城県公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上に関する指標(2018/11/20日取得),https://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/shochu/gakuryoku/shido/h30/38-39.pdf. [7] 筑波技術大学教職課程情報公開ページ(2018/ 11/20日取得),https://www.tsukuba-tech.ac.jp/education/pedagogic.htm. [8] 古川 治,B.S.ブルーム理論の日本における受容と発展:評価理論を発展させた梶田理論を通して,甲南大学教職教育センター年報・研究報告書,2014; pp.13-28. [9] Engeström, Y. 1987 Learning by Expanding: An Activity-theoretical Approach to Developmental Research, Orienta-Konsultit Oy,エンゲストローム『拡張による 学習活動理論からのアプローチ』 山住勝弘・松下佳代・百合草禎二・保坂裕子・庄井良信・手取義宏・高橋登訳 新曜社,1999. [10] Engeström, Y.1994 Training for Change: New Approaches to instruction and Learning in Working Life, Intl Labour Organisation, 変革を生む研修のデザイン―仕事を教える人への活動理論, 松下佳代,三輪健二,鳳書房,2010. [11] 溝上慎一,アクティブラーニング・シリーズ4 高等学校におけるアクティブラーニング理論編,東信堂(2016), [12] 溝上慎一,アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換,東信堂,2014. [13] 森朋子,アクティブラーニングを深める反転授業 安永悟・関田一彦・水野正朗(編)アクティブラーニングの技法・授業デザイン 東信堂,2016;pp.88-109. [14] 森朋子,「わかったつもり」を「わかった」へ導く反転授業の学び,森朋子・溝上慎一(編)アクティブラーニング型授業としての反転授業 [理論編] ナカニシヤ出版,2017;pp.19~35. [15] 松下佳代,ディープ・アクティブラーニングへの誘い 松下佳代・京都大学高等教育研究開発推進センター(編)ディープ・アクティブラーニング-大学授業を深化させるために- 勁草書房,2015;pp.1-27. [16] 溝上慎一,外化としてもアクティブラーニング(2018/ 11/20日取得),http://smizok.net/education/subpages/a00010(ALgaika).html. [17] Richart, R., Church, M., & Morrison, K., 2011 Making Thinking Visible, John Wiley & Sons, R.リチャート,M.チャーチ,& K.モリソン,子どもの思考が見える21のルーチン アクティブな学びをつくる,黒上晴夫・小島亜華里訳,北大路書房,2015. 表1 教育実習の研究授業とワークシート Has the Use of Worksheets for Practice Teaching in Teacher Preparation Courses Achieved the Externalization of School Students’ Recognition Process? KATOH Hiroshi Research and Support Center on Higher Education for the Hearing and Visually Disabled, National University Corporation, Tsukuba University of Technology Abstract: In elementary and secondary schools, teaching materials or tools called worksheets are widely used in classes. Worksheets are also used in practice teaching by students in teacher preparation courses for education interns. Worksheets are now being used widely in schools, and the background seems to be the promotion in recent years of active learning, which is based on Bloom’s learning theory and the expansive learning theory of Engeström. However, the filling out of worksheets by school students during limited classroom hours also means eroding learning activities in other forms. In this article, we discuss the significance and problem of worksheets in the teacher preparation curricula, particularly in terms of the current use of worksheets in practice teaching, and in education before and after practice teaching in schools. We focus on the teacher training course in the Department of Health Sciences in our university from the viewpoint of active learning. Keywords: Worksheet, Practice teaching, Internalization, Externalization, Active learning