ロチェスター工科大学アクセスサービス部門に見られる手話通訳支援の概要 その2─ 手話通訳の質的確保に向けた環境整備 ─ 白澤麻弓1) 筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 障害者支援研究部,日本財団国際フェローシップ1) 要旨:大学における手話通訳は,専門的な授業を理解し,手話に翻訳して伝えていくことが求められるもので,これを実現するためには,手話通訳者側にもさまざまな準備やトレーニングが求められる。 本稿では,聴覚障害学生に対する支援に先進的な取り組みをしてきたロチェスター工科大学のアクセスサービス部門で,特に高度専門化された授業の中で手話通訳サービスの質を確保するために作り上げられてきた環境に焦点をあて,内容を紹介した。ここでは,十分な事前学習が行えるようにするための支援や,研修・自己研鑽支援,またこうした手話通訳者の努力に見合った評価をするためのシステムなどが用意されていることが明らかになった。 キーワード:ロチェスター工科大学,アクセスサービス部門,手話通訳,質的向上 1.はじめに ロチェスター工科大学(以下,RIT)は,1200名以上の聴覚障害学生を受け入れ,高等教育を提供している大学である。在籍している学生のうち,約半数は聴覚障害学生への教育を目的に設置された国立聾工科大学(以下,NTID)に在籍しており,残りの半数はRIT内の他の学部で,さまざまな支援を受けながら学習をしている[1, 2]。白澤(2014)では,こうした聴覚障害学生に対して手話通訳や文字通訳などの支援を提供しているアクセスサービス部門(Department of Access Services : 以下,DAS)の組織概要やコーディネート体制について報告を行った[3]。ここでは,専門性の高い授業に対応するため,117名の手話通訳者が職員として雇用さえており,分野ごとに4つのチームに分かれて支援にあたっている。大学における手話通訳は,専門的な授業を理解し,手話に翻訳して伝えていくことが求められるもので,これを実現するためには,手話通訳者がさまざまな準備やトレーニングを行うとともに,これを可能にする環境の整備が必要と考えられる。特に,RITはビジネスやエンジニアリングといった理系の専門分野を中心とする大学で,こうした領域に対応するため取られている体制について知ることは,日本の高等教育機関における支援体制を考える上でも非常に重要と言えよう。そこで本稿では,RITに設置されたDASの中で,手話通訳サービスの質を確保するために作り上げられてきた体制に焦点をあて,その内容を明らかにするとともに,日本の支援体制充実に向けた知見を得ることを目的とする。 1.方法 DASにおいて手話通訳の質的確保に向けた取り組みを明らかにするため,これらの体制に詳しい対象者に対してインタビュー調査を行った。調査の詳細は以下の通りである。 1.1 調査期間 調査期間は,2013年8月~2014年11月の3ヶ月間であった。 1.2 インタビュー対象者 DASでディレクタやマネージャ,あるいはコーディネータとして,支援の管理業務にあたっている教職員10名を対象にインタビューを行った。各人へのインタビュー時間は,1時間~2時間程度で,内容によって複数回のインタビューを行った者もあった。対象者の詳細を以下に示す。   表1 対象者属性 役職 人数 職務内容 ディレクタ1名 全体の統括を担当 事業ディレクタ1名 業務に関わる統括を担当 マネージャ4名 各チームの統括を担当 コーディネータ4名 支援に関わるコーディネート業務を担当 研修担当コーディネータ1名 通訳者全体に対する研修を企画 2.結果と考察 DASの中では,授業における手話通訳の質を確保するため,さまざまな形で手話通訳者に対するバックアップが行われており,この内容は,主に授業に対する事前準備の支援と,自己研鑽のための研修機会提供の二つに分けることができた。加えて,こうした手話通訳者の取り組みをモニタするとともに,技術向上に向けたモチベーションを維持するために年に1回評価や昇進の機会も与えられていた。ディレクタやマネージャのインタビューによると,これらはいずれも「手話通訳の質を確保するために欠かすことができない体制」とのことで,「NTIDではこれを大学として保障できるよう長年少しずつ改善してきた」とのことである。以下,彼らによって語られた内容を項目ごとに整理して記す。 2.1 事前準備の支援 2.1.1 準備・研修時間の確保 RITで行われる専門性の高い授業を保障していくためには,「何より準備が重要」とのことであるが,この事前準備を手話通訳に必要な仕事の一部としての認識を広めていくため,DASでは「週40時間の勤務のうち実際に手話通訳を行う時間は,週24時間までと定め,残りの時間は,授業で通訳を行う内容について事前に学習したり,自己研鑽を行う時間としている」とのことである。加えて,手話通訳者のほとんどは授業のほとんど行われない夏期休業期間を除いた10ヶ月契約となっているが1,大学にはこれ以外にも11月や12月,1月,5月などにそれぞれ1週間から1ヶ月間の休業期間が設けられている。これらの間は手話通訳の仕事がほとんど入らないため,DAS全体では「研修期間」という位置づけになっており,学内でさまざまな研修が受けられるよう保障されている。また,時には「学外で行われる研修会への参加費も保障する場合がある」とのことで,「準備や自己研鑽なしに質の高い手話通訳は為し得ない」と考えられているのが特徴的であった。 1 アメリカではこうした10~11ヶ月の契約は一般的で,教員の中にもこのような勤務形態で働いている人はたくさんいる。 図1 My Coursesの画面(授業のスケジュールや資料を見ることができる) 2.1.2 授業管理システムへのアクセス 授業の準備のためには,まず授業で行われる内容を知り,必要な資料を得ることが重要である。このために活用されているのが「RITの学生全体が使用している授業管理システム」とのことである。これは,授業で用いられる資料やシラバス,授業予定などがアップロードされているもので,授業ごとに一つのページが割り当てられていて,すべての授業で教員はここに必要な情報を提示することになっている。授業の中には,こうしたシステムの掲示板機能をもちいてディスカッションをしたり,メールリストを利用して授業を履修しているメンバー全体に連絡を送るようなことも行われている。各コアチームのコーディネータによると,DASでは,「授業を担当する手話通訳者には,こうした授業ごとのページに自動的にアクセス権限が割り当てられることになっている」とのことで,これにより「学生が得ているのと同じ情報を得て,手話通訳を行える環境が整備されている」とのことである。 2.1.3 ノートテイクログの閲覧 一方授業管理システムと並んで,よく用いられているのが,「授業で行われたノートテイクや文字通訳のログの閲覧システム」とのことである。DASでは,学生ノートテイカーがノートテイクを行ったあと,このノートをスキャナで読み取り,電子化してオンライン上のMy Access Serviceにアップロードする体制を取っている[4]。聴覚障害学生は,授業後,このサイトにアクセスし,ノートの内容を見ることになっているが,授業を担当する手話通訳者にも自動的にこうしたノートへのアクセス権限が与えられることになっている。そのため,自分の担当している各授業について,「これまでどんな内容が行われてきたのか,また昨年度の授業ではこの先どんな話がされているのかを自由に閲覧できる」とのことである。また,文字通訳者が配置されている授業の場合は,同様に文字通訳のログも閲覧できるので,より詳しい情報が得られることになる。 2.1.4 手話通訳者用情報サイトの作成 RITの中では,工学から芸術,一般教養といった内容まで,非常に幅広い授業が行われているため,その準備も非常に大変なものとなる。特に,同じ専門分野といえどもいつも担当しているのとは異なる専攻の授業を担当することになった場合などは,どこからどのように準備をして良いかわからないこともあるだろう。こうした手話通訳者に対して,「今まで手話通訳を行ってきた人達が活用してきた情報を伝えていくため,DASの手話通訳者のみが読み書きできる掲示板が作成されていて,有用な情報が蓄積されている」とのことである。これは,不特定多数のメンバーが内容を編集できるWikiを用いたサイトで,分野ごとの用語集や有用な教材,Webサイト等の情報などが共有されている。そのため,「はじめてこの分野を担当することになった手話通訳者などは,このサイトを見て必要なリソースを得ている」とのことであった。 図2 手話通訳者用情報サイトの画面(授業準備に役立つコンテンツ等が蓄積されている) 2.1.5 教科書の貸出 授業で使用する教科書や参考書については,「教員にお願いして貸出をしてもらったり,頻繁に利用するものはDASで購入したりしている」。また,これ以外の教科書で必要なものについては「,各コアチームで担当者が取りまとめ,発注」する体制となっている。RITでは,併設されている書籍販売店で新品または中古の教科書をレンタルできるシステムがあるため,基本的にはこのシステムを使って1学期間教科書をレンタルし,使用後,返却する流れになるとのことである。 2.1.6 ライブラリ・メンタールームの整備 先に述べた教科書の他に,DASの中では手話通訳のための各種教材や各分野の参考書等が蓄積されていて,いつでも利用できるようなライブラリも整備されている。この中には,各分野でよく参照される辞典的な参考書の他,その分野のトピックスが1枚のシートに収められたクイックレファレンスなどが用意されていて,「オンコール等で急に慣れない分野の支援をすることになったときなどに効果的に活用できる」状況が作られている。また,各種専門分野の授業や,聴覚障害のある専門家が手話で自分の専門について説明をしている映像なども蓄積されていて,こうしたDVDもライブラリの中で参照できる形になっていた。なお,この部屋にはビデオやDVDの再生用ブースをはじめ,手話を録画するための撮影用機材などが常設されていて,必要な時にすぐに活用できるような準備もあった。 図3 DASライブラリの様子 2.1.7 その他,リソースの活用 この他,「事前準備をしていてわからないことがあったときに,尋ねることができる環境があるのもDASの利点」とのことである。ここにはたくさんのベテラン通訳者が働いているため,彼らの中には専門分野について非常に詳しい人もいて,随時内容を教わることができる。また,RITの各学部には,ここで学ぶ聴覚障害学生の支援のために,その分野の専門の先生でなおかつ手話ができ,聴覚障害学生への教育経験が豊富な先生達が複数名配置されている。あわせて,聴覚障害学生の学習をサポートするチューター(多くは聴覚障害当事者)もいるので,「手話通訳をしていてわからないことが出てきたら,これらの方々にサポートをしてもらうこともできる」とのことである。 2.2 研修・自己研鑽の支援 前項に述べてきたような授業に対する事前準備の他に,DASでは各通訳者が自分の手話通訳技術を伸ばせるようサポートする体制も整っている。しかも,こうした手話通訳者全体のスキル向上を目的に1名の研修担当コーディネータ(Professional Development Coordinator)も設置されていて,各種研修会の開催や自主学習のためのマテリアル整備,リソース提供等を行っている。この内容は,以下の通りである。 2.2.1 ワークショップの開催 冬休みや春休みなど,学生の休業期間中には手話通訳依頼が格段に少なくなるため,これらの期間を利用してさまざまなワークショップが開催されている。ここでは,外部から講師を招いて講座ごとに特定のトピックスについて学ぶ形になっており,研修担当コーディネータによると,例えば「手話文法に関する復習講座」や授業などでよく耳にするが,即座に訳しづらい「キーフレーズの翻訳講座」,手話通訳の職業病でもある「頸肩腕のセルフケア」,「化学や物理法則等の基本知識」や「学内で行われている最新研究の紹介」,「通訳理論に関する研究発表」,「海外で通訳をするときの心構え」等の幅広いテーマが扱われているとのことである。いずれも,丸1日をかけてじっくり学習ができるよ うな形式になっていて,「授業のない1月などは,ほぼ毎日異なるテーマのワークショップが開催されている」とのことであった。手話通訳者は,勤務の一貫として,これらの内容のうち好きなものを選んで参加することができるようになっており,「ここまで充実した研修体制がある大学は他にないであろう」との話であった。 2.2.2 IST: In-Service Trainingの実施 一方,学期中はITSといって7~14週間,毎週継続的に参加するトレーニング講座が開催されている。これらは,「特に手話や通訳の技術に焦点をあてたスキルアップ講座」となっていて,レベルや内容ごとにいくつかのコースが用意されていた。例えば,4つあるレベル(後述)ごとに次のレベルに昇進するためにどのようなスキルを身につけなければいけないかを学習する「レベルアップ準備コース」や“デマンド・コントロール理論[5, 6]”という手話通訳現場のさまざまな問題を分析するための枠組みを学習し,これを使って日々の難しい事例についてケース会議を行う「スーパービジョン」,学術分野で用いられる表現を理解し,授業内容の聞き取りを向上させる「アカデミックディスコース分析」などのコースが設けているとのことであった。いずれも学期の始めに受講を申し込み,希望者が受講するとのことで,コーディネータ側でも「ITS受講の旨を伝えてもらえれば,あらかじめ各手話通訳者のスケジュールに組み込んでおいて,授業の通訳依頼が重ならないよう調整している」とのことである。 2.2.3 DASセミナーの開催 また,学期中には各回1時間ずつで簡単なトピックについて学ぶセミナーも頻繁に設けられていて,「日々の通訳活動に役立つちょっとしたTipsを紹介するような内容の研修」が行われているとのことだった。テーマとしては,例えば「メンターの活用の仕方」や「効果的な自己研鑽計画の作り方」,「学生が使用するコンピューター用語」等,仕事の合間に立ち寄って気軽に勉強ができる内容が中心となっていた。なお,研修コーディネータのオフィスには,「これまでに開催された研修会のビデオがすべてDVD化されて何年分も保存」されているとのことで,手話通訳者はいつでも関連するトピックスの内容を参照することができるようになっていた。研修担当コーディネータはこれらの内容に非常に精通していて,「手話通訳者からこういう内容の勉強がしたいという相談があれば,いつでも教材を紹介できるようにしている」とのことであった。 2.2.4 Small Group勉強会の開催 これまでに紹介した内容は,研修担当コーディネータが中 心になって企画している研修会であるが,研修担当コーディネータによると,この他に手話通訳者が自主的に設ける勉強会なども頻繁に行われているとのことである。例えば,「5~6人程度の少人数グループで週に1回集まり,特定の技術やトピックスについて学ぶSmall Group勉強会」等がこの例で,新たに理系分野の担当をすることになった通訳者同士が集まって化学の用語について勉強をしたり,CLやロールシフトといった特定の手話文法を身につけるために,定期的な練習を行ったりしているとのことである。これらの会には,先輩手話通訳者がスーパーバイザーとしてサポートをしてくれていることも多く,「お互いの持っている技術や知識を出し合って,互いに成長し合っている」との話であった。 図4 DASセミナーの様子 図5 DASに蓄積されたDVDの数々 2.2.5 メンターの活用 また,「先輩や同僚の通訳者に一対一で指導をしてもらうメンターも広く利用」されていた。メンターというのは,先輩手話通訳者の通訳の様子を見学させてもらったり,一緒にペアで通訳に入って,自分が課題としている部分について指導をしてもらうもので,アメリカの手話通訳養成の場面では非常に広く取り入れられている学習指導形態である。ディレクタによると,「DASでも積極的にメンターを依頼し,互いに研鑽することを奨励」していて,たくさんの取り組みが行われていた。 2.3 手話通訳者の評価・昇進 一方,マネージャらへのインタビューからは,「これだけ多くの研鑽を重ねてきている手話通訳者達なので,それに見合った保障ができるよう評価にも気を配っている」との指摘がなされていた。蓮池・石野(2010)でも紹介されているとおり[7],DASにおける手話通訳者はその技術に応じて4つのレベルに分けられており,上のレベルに上がるためには昇進テストに合格しなければならないことになっている。また,年に1度行われるマネージャによる評価が,待遇にも反映されるとのことで,「努力をして技術を伸ばしている通訳者に対してはそれに見合った待遇がなされるような仕組み作りをしている」とのことだった。 2.3.1 手話通訳者の評価 各コアチームのマネージャによると,「現在手話通訳者として働いているスタッフについては,年に1回評価の機会が設けられている」。ここでは,「各手話通訳者が契約更新時に受け取っている職務明細書(Job Description)の内容や,各通訳者が年度初めにマネージャに提出する業務計画(Plan of Work),それから実際の現場での手話通訳の様子を重ね合わせ,個々の手話通訳者に対する評価を提出する」ことになっているとのことである。具体的な手続きは,マネージャごとに少しずつ違うとのことだったが,原則としてはまずメンバー1人1人が以下の4項目について自己評価を記入し,マネージャに提出する。① 手話通訳サービスの提供状況:提供した手話通訳サービスの質やそれに求められる技術の習熟度等② 仕事に対する取り組み状況:よりよい手話通訳サービスを提供するために行った取り組み③ コミュニケーション:仕事上必要とされる他者とのコミュニケーションの取り方④ 仕事に必要なスキルの向上:業務計画で記載した目標を達成するために行った取り組みあわせて,実際の技術評価として,コアチームに所属している手話通訳者の通訳現場を見に行って,ビデオに録画するとともに,終了後,手話通訳者とともにビデオを見ながら伸ばすべき技術について話をする。その上で,実際の技術や客観的な自己評価ができているかといった点を鑑み,成長度合いを見極める。これらを元に,最終的な評価を決定しディレクタに提出することになっているとのことである。 2.3.2 手話通訳者の昇進 また,4つあるレベルのうち,上のレベルへの昇進を希望する手話通訳者は,「上記の自己評価書を提出する際に,レベルアップ試験の受講希望を記入する」ことになっている。 これを受け,十分な技術があると判断した場合には,このチームのマネージャが他の3名のマネージャに対してプロポーザルを出す。評価試験の内容は,各レベルごとに表現通訳(ASL,SEE),読み取り通訳(ASL,SEE)の4種類のビデオが用意されていて,これを用いて試験を行うことになっている。判定では,プロポーザルを出したマネージャ以外の3名が投票を行い,レベルアップの可否を決定する。既に所属チームのマネージャの評価を得て,試験に挑んでいるため,多くの場合はこれで合格となるが,中にはレベルアップがかなわず,差し戻しとなる事例も出てくるとのことだった。 3.まとめ 本稿では,DASにおける手話通訳支援の取り組みのうち,特に高度専門化された授業の中で質の高いサービスを提供していくために作り上げられてきた環境に焦点をあて,内容を紹介してきた。ここでは,十分な事前学習が行えるようにするための支援や,研修・自己研鑽支援,またこうした手話通訳者の努力に見合った評価をするためのシステムなどが用意されていることが明らかになった。これらの体制は,いずれも大学というアカデミックな場で支援を提供していくために不可欠な内容と言え,今後,日本の中でも目標にしていく必要があるだろう。聴覚障害学生に対して,真に充実した高等教育を保障していくために,今後,より一層の取り組み強化が求められている。註釈:本稿は,日本財団国際フェローシップとして行った研究の一部である。ただし,本稿の内容は日本財団の見解を示すものではない。 参考文献 [1] 白澤麻弓.ロチェスター工科大学(RIT)における聴覚障害学生サポートサービスの概要.in: 聴覚障害学生サポートネットワークの構築をめざして,2005; p. 10-22. [2] 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan).聴覚障害学生サポートネットワークの構築を目指して―2004~2006年度アメリカ視察報告集.2007. [3] 白澤麻弓.ロチェスター工科大学アクセスサービス部門に見られる手話通訳支援の概要 その1―きめ細かなサービスを支える組織とコーディネート体制―.筑波技術大学テクノレポート.2014; 22 (1) (in press). [4] 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan).聴覚障害学生サポートネットワークの構築をめざして―2004~2006年度アメリカ視察報告集―,日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan).2007. [5] Robyn K Dean and Robert Q Pollard. Application of demand-control theory to sign language interpreting: Implications for stress and interpreter training. Journal of Deaf Studies and Deaf Education. 2001; 6 (1): p. 1-14. [6] Robyn K. Dean and Robert Q. Pollard. The demand control schema: interpreting as a practice profession, CreateSpace. (North Charleston, SC) 2013. [7] 石野麻衣子 蓮池通子.RITにおける手話通訳者の評価について―手話通訳の技能評価を中心に―.in: 石野麻衣子 蓮池通子,白澤麻弓,聴覚障害学生サポートネットワークの構築をめざして―アメリカ視察「高度専門領域に対応した手話通訳の養成Ⅱ」報告書,筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター,2010; p. 23-26. Sign Language Interpreting Service in the Department of Access Servicesat Rochester Institute of Technology Part 2:Development of Environment to Ensure the Quality of Interpreting SHIRASAWA Mayumi Division of Research on Support for the Hearing and Visually Impaired,Research and Support Center on Higher Education for the Hearing and Visually Impaired, Tsukuba University of Technology Fellow, Nippon Foundation International Fellowship Abstract: Interpreting in a postsecondary educational setting is demanding, because interpreters are required to understand highly specialized content and accurately translate into sign language. The nature of the task therefore requires not only prior training or preparation on interpreters’ part but also institutional-wide environmental improvements to facilitate the interpreters’ efforts. In this paper, the author describes the systems and programs developed by the Department of Access Services (DAS) at Rochester Institute of Technology (RIT) to ensure quality services in classrooms. The results of this paper emphasized the importance of a supportive environment that facilitates the interpreters’ prior preparation work and professional development, as well as the systems to evaluate the interpreters’ efforts. Keywords: Rochester Institute of Technology, Department of Access Services, Sign language interpreting, Quality ensuring