本学の社会貢献・地域貢献:聴覚障害者団体への学術研究の成果提供 小林洋子 筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター キーワード:社会貢献,地域貢献,コミュニティ 本研究は,本学の社会貢献・地域貢献活動の一環として,聴覚障害者団体と連携恊働しながら,聴覚障害コミュニティのメンバーを対象に教育研究活動の成果の提供等を行い,双方の充実と発展に寄与することを目的としたものである。聴覚障害者団体のうち,全日本ろうあ連盟は,ろう者の人権を尊重し文化水準の向上を図るべく,聴覚障害者の社会参加と自立の推進を目指した取組みを実施するなど様々な活動を実施してきている。連携恊働することで,所有する情報・資源・成果を共有するなど双方の発展に資し,地域に根ざしたコミュニティの成長と豊かな社会づくりを目指した社会貢献活動を積極的に推進することができると考える。聴覚障害者団体と連携恊働しながら教育研究活動の成果の提供をした結果,本学の存在価値をより理解し,卒業生を受け入れてくれる聴覚障害コミュニティと密接な連携を図るという効果を上げることができたのではないかと考える。本学は,聴覚障害コミュニティを1つの地域として捉え,その活性化のために教育資源を蓄積し還元しながら,聴覚障害者の支援及び社会参加を促進するために様々な事業を実施してきている。本研究活動で実施する教育研究活動の成果提供および社会貢献活動の全国的な展開をすることで,これまで積み重ねてきた実績を活用し,全国における聴覚障害者の豊かな文化生活の普及に貢献し,社会的責任を果たすことができるのではないかと考える。