イギリスにおけるアクセシビリティ公演ならびに舞台芸術手話通訳に関する視察報告 萩原彩子筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 障害者支援研究部 要旨:聴覚障害者の社会参加に伴い,我が国でもさまざまな場所で手話通訳がなされるようになっており,舞台芸術活動における手話通訳も今後の広がりが期待される。今年度より科研費で行っている本研究は,舞台芸術活動に特化した手話通訳の技術研修プログラムを開発し,検討することを目的としている。本稿では,本研究の一環で行ったイギリス視察について概要等を報告する。 キーワード:手話通訳,舞台芸術,アクセシビリティ 1.はじめに 聴覚障害者の社会参加に伴い,さまざまな場所で手話通訳等の聴覚障害者へのアクセシビリティが整備されるようになってきた。舞台芸術活動においても,台本の貸し出しや字幕支援などの観劇支援が進み,聴覚障害者へのアクセシビリティが広がりつつある。しかしながら,舞台芸術活動における現状の聴覚障害者へのアクセシビリティは文字による支援が中心で,手話通訳がつくことは多くない。さらに,我が国における手話通訳者養成カリキュラム[1]では,舞台芸術を想定した内容は含まれておらず,それに対応できる手話通訳技術の指導が十分でないことが考えられる。そこで,舞台芸術活動に特化した手話通訳の技術研修プログラムを開発,検討することを目的とした本研究を始めるに至った。その一環として舞台芸術における手話通訳の先進国とも言えるイギリスの視察を実施したので,ここに報告するものである。イギリスは,さまざまな手話通訳付き舞台芸術公演が行われ,舞台芸術を専門とする手話通訳者が複数活動し,さらにはその派遣会社[2]が存在している。そこで我が国における舞台芸術手話通訳に大いなる示唆を与えてくれるものと考え,視察地に選定した。本稿では,本視察を通じて得た知見をまとめる。 2.視察概要 今回の視察概要を以下に示す。・ 視察期間2016年10月6日(木)~10月11日(火)(移動日含む)・ 視察地イギリス ロンドン市・ 視察内容 ①イギリスにおけるアクセシビリティ公演の案内に関する調査 ②手話通訳付き舞台芸術公演視察(2ヶ所) ③舞台芸術を専門とする手話通訳者とのミーティング・ 視察者 筆者 3.イギリスにおけるアクセシビリティ公演の案内について まずイギリスにおける,聴覚障害者を含む障害者に何かしらの配慮がある演劇,舞踏,映画,コンサート等の公演(以下,アクセシビリティ公演)全般および手話通訳付き公演について,広報や開催の状況を述べる。3.1 各劇場におけるアクセシビリティ公演の広報について初めに,イギリスではさまざまな劇場でアクセシビリティ公演が上演されており,頻度としては1公演期間中1回であったり,数ヶ月スパンであったり,すべての公演であったりと,劇場や演目ごとに異なっている。アクセシビリティ公演の広報方法については,まず1つに,劇場独自のウェブサイトでの広報が挙げられる。劇場独自のウェブサイトに,障害者等へのアクセシビリティに関するページ(主に「ACCESS」のページがそれに該当する)が設けられているのが大きな特徴である。ウェブサイトの「ACCESS」のページというと,日本では交通案内のイメージがあるが,イギリスでは障害者等へのアクセシビリティの情報を指す場合が多く,例えばRoyal Opera House[3]やApollo Victoria Theatre[4]のウェブサイトには「ACCESS」のページが設けられている。特にRoyal Opera Houseは公演の一部が手話通訳付き,磁気ループ,音声ガイドなどが準備されたアクセシビリティ公演として行われており,さらにはAccess Membership制度を設けて,登録した会員に対してアクセシビリティ公演の案内送信や優先予約,チケットの割引などのサービスを提供している。 3.2 チケットオフィスにおけるアクセシビリティ公演の広報に   ついてイギリスにはさまざまな劇場のチケットをまとめて扱うチケットオフィスが多数存在するが,それらチケットオフィスのウェブサイトにも「ACCESS」のページが設けられていることがある。例えばイギリスで最も大きなチケット販売サイトと謳うATG Tickets[5]の「ACCESS」に関するページには,BSL interpreted(イギリス手話通訳付き公演),Signed performances(手話で行われる公演),Captioning(字幕付き公演),Audio Described(視覚障害者への音声ガイド付き公演),Wheelchair Access(車いす利用者のアクセス)などのカテゴリーでさまざまなアクセシビリティに関する情報が掲載されている。ATG Ticketsが販売する各公演の紹介ページにも「ACCESS」ページが設けられており,その公演にどのようなアクセシビリティが準備されているか,それがいつ行われるか,一目でわかるようになっている。また,ATG TicketsもAccess Membership Schemeを設け,登録会員に対してアクセシビリティ公演の案内発信や優先予約を行っている。さらにイギリスには,アクセシビリティ公演に特化した情報を発信しているウェブサイトも存在している。そのうちAccess London Theatre[6]は,文化庁等からの助成金で活動している団体で,音声ガイド,字幕,手話通訳,リラックスパフォーマンス(自閉症や学習障害の子どもたちが別室で観劇することができるサービス)に関する情報をウェブサイトや冊子で発信している[7]。Access London Theatreが運営・発行しているウェブサイトや冊子では,アクセシビリティごとに公演を探すことができる。特にウェブサイトはOfficial London Theatre[8]というチケット予約サイトと連携しており,アクセシビリティ(例えば手話通訳付きの公演一覧)から公演を探した後,そのままチケットの手配が可能となっている。 3.3 手話通訳付き公演の上演状況について次に,アクセシビリティ公演のうち,手話通訳付き公演の上演状況について述べる。イギリスにおける手話通訳付きの公演頻度としては,その他のアクセシビリティ公演同様, 1公演期間中1回であったり,数ヶ月スパンであったり,すべての公演であったりと,劇場や演目ごとに異なっている。Jeni Draper氏(氏につい ては5を参照)によれば,大きい劇場で長期間上演されるものの場合およそ6ヶ月ごとに手話通訳もしくは字幕の付く公演が行われているとのことであった。Access London Theatre が2016年9月~12月のアクセシビリティ公演の情報をまとめた冊子,Access London Theatre Autumn [9]には,34の手話通訳付き公演が掲載されていた(表1)。Access London Theatreへの掲載は劇場側の判断にゆだねられており,イギリス国内すべての手話通訳付き公演が掲載されているわけではないことを考えると,1ヶ月に8公演以上が上演されていたことになる。なお,Access London Theatre Autumnでは手話通訳付き公演については担当する手話通訳者の氏名も掲載されており,利用者は誰が手話通訳を行うのかを前もって確認することができる。このようにイギリスでは定期的に手話通訳付き公演が行われており,それに関する情報も容易に得ることができる環境が整っていると言える。 表1 Access London Theatre Autumn に掲載された手話通訳付き舞台公演の数 4.手話通訳付き公演の視察報告 本視察では手話通訳付き舞台芸術公演を2カ所視察した。以下にその概要と特徴を記す。なお,両劇場とも開演中以外は写真撮影が認められていたことを追記しておく。4.1 A劇場ロンドン市内の中心部に位置する劇場で,視察時はあるミュージカルの演目がロングラン上演されている期間であった。この演目は1ヶ月にのべ35回上演されているが,手話通訳付き公演はおよそ5ヶ月に1度の頻度で行われていた。舞台はいわゆるプロセニアムステージで,上手側に手話通訳用に舞台がせり出している(図1,2)。手話通訳者はその舞台に立ち,手話通訳者用のスポットライトも準備されていた。手話通訳者は1名で約3時間(途中休憩あり)の手話通訳を担当していたが,Draper氏によると多くの手話通訳付き公演は手話通訳者1名で担当することが多いとのことであった。次に,A劇場での手話通訳に見られた特徴的な工夫について述べたい。ミュージカルだったので,特に歌の通訳に注目して視察したのだが,前奏部分で片手でリズムを刻んだり(音楽がかかり始めたことのサインと思われる),歌でビブラートがかかっている部分は手話表現も小刻みにふるわせたり腕を徐々に伸ばしていったりして音の伸びを表現していた。さらに俳優2人が掛け合いながら歌う場面では,手話通訳者はうまく両手を使って掛け合いの様子を表現していた。また,一般的に裏方に徹することが求められる手話通訳者だが,A劇場ではカーテンコールの際俳優やオーケストラとともに舞台中央にあがり,拍手を受けていた様子が興味深かった。次の節でも述べているが,イギリスでは手話通訳者も舞台をともに作るメンバーという認識がなされているからこそであろうと思う。 図1 舞台全体(図は緞帳が下りている状態で,円で囲んだ部分が手話通訳用にせり出した部分) 図2 手話通訳用舞台(図1円部分の拡大写真) 4.2 B劇場B劇場はロンドン郊外にある小規模のオープンステージ劇場である。ステージや客席は可動式で,視察した公演では中央にステージを配置し,ステージを360度囲む形で1・2階席が設けられていた(図3)。座席は自由席だったが,手話通訳利用者への優先座席として舞台のいわゆる下手側正面の1階席10席程度(図3左下部分)に「BSL(イギリス手話)」の貼り紙がされていた。この公演の大きな特徴は手話通訳者Cがキャストの一人として登場する点である。ボクシングの世界を舞台にした物語で,登場人物はCを含めて3名。Cにはレフリーの役柄が充てられていた。当日配布されたパンフレットにもCの氏名は「手話通訳者」ではなく「CAST」として掲載されていた。また公演のウェブサイトには「この公演は聞こえる方,聞こえない/聞こえにくい方,両方に向けてデザインされており,Cのキャラクターはイギリス手話で演じられるとともに,すべてのパフォーマンスがCによって手話通訳されます」(翻訳は筆者,公演や手話通訳者の氏名が特定されないよう一部名称を伏せている)との記載があった。 この記載の通り,Cが演じるレフリーは手話通訳を兼ねて舞台に立ち,自身の台詞はほぼなく他の2人の台詞を手話通訳していた。同時にCはレフリーとして,通訳とは無関係に場面の重要な動作(例:ボクシングの試合におけるゴングや俳優から物を受け取る・渡すなど)を行うこともあった。さらに,この手話通訳の最も大きな特徴は,一定の場所に立って行う一般的な手話通訳と異なり,俳優の動きに合わせてCが立ち位置を変え,俳優と手話通訳が同時に視界に入るよう常に観客の視線に配慮されていた点である。2人の俳優がステージ(ボクシングリング)の中央で会話するシーンであれば左右のどちらかに立ち,2人がリングを挟んで離れて会話するシーンでは1人リング上に残るなど,Cは場面の俳優の動きに合わせて位置を変え,常に観客が自然に手話通訳を目にできる場所で通訳していた。さらに特徴的だったのは,俳優の身体的な特徴や動きをうまく取り入れた手話通訳を行っていた点である。例えば俳優がわざとらしく足を組んで台詞を言うシーンではCも立ちながら軽く足を組んで,ダンスを踊るシーンではダンスの一部を取り入れながら手話通訳を行っていた。もう1つの特徴としては,場面で演じられている時代の流行歌がBGMとして時折流れていたのだが,BGMがかかっていることを伝えるだけでなく,曲のバックグラウンド(1970年代の政治的批判を歌った曲であること,など)について解説を手話で行っていた様子も見られた点である。このように,B劇場の手話通訳スタイルはA劇場とは大きく異なり,さまざまな特徴が見て取れた。Cの友人でもあるDraper氏によると,このようなスタイルの手話通訳はイギリスでも非常に珍しく,通常稽古に手話通訳が参加できることはほとんどないが,Cは稽古のほとんどに参加し,共に練習を重ねてきたとのことだった。キャストの一人としてステージに立っていたからこそ,俳優との息の合った通訳を行うことができたのであろう。 そしてこのスタイルは聴覚障害者や手話通訳者に対する劇場や劇団側の深い理解があってこそ成り立つものであると感じた。 図3 B劇場の舞台(2階席から撮影) 5.手話通訳者とのミーティング 最後に,舞台芸術の手話通訳を専門としているJeni Draper氏とのミーティングを行った。以下にその概要を記す。Q/Draper氏自身のバックグラウンドと現在の活動について。Draper氏/現在演劇や芸術の分野の手話通訳を主に,舞台公演での手話通訳の他,ろうのディレクターや俳優への稽古場等での手話通訳をしている。またコミュニティ通訳の活動も行っている。もともとシアタースクールに通っていたが,そのうち手話に興味を持ちコミュニティカレッジのイギリス手話コースに通い始め,その後手話通訳の資格を取得した。Q/イギリスにおける手話通訳養成のカリキュラムには舞台芸術に関する内容は含まれているか。Draper氏/含まれていない。現在舞台芸術の分野で活躍している手話通訳者たちは個人的に練習したり,先輩通訳者から学ぶことが多いと思う。他に通訳派遣会社や団体などが,舞台芸術を想定したコースのようなものを企画することがある。ただイギリスにもオフィシャルな舞台手話通訳者(舞台芸術を専門とする手話通訳者)というカテゴリーや資格はない。Q/舞台公演に関する手話通訳の依頼ルートについて。Draper氏/私自身はエージェントに所属していないのでダイレクトに連絡が来ることが多い。Q/舞台公演の手話通訳の準備はどのように行っているか。Draper氏/台本を読む前に,まずろう者の視点で実際の公演を見るようにしている(著者注:手話通訳を行うのは公演中の1~数回であることが多いため先に上演されている公演を見るという意味)。どれだけろう者にフレンドリーなものかというのを自分の肌で感じてみて,台詞構成やビジュアル,そもそも訳すのが簡単かどうかなどを分析している。また,劇場によっては前もって稽古や本番のDVDが提供されるので,それを元に俳優たちの動きを確認する。ただし稽古初期のDVDの場合,最終的な仕上がりまでに演出等が変更されることがあるので,実際に本番を見ておくことが大切である。Q/舞台芸術における手話通訳(特に舞台公演)とコミュニティ通訳の違いと,より求められる技術について。Draper氏/A劇場のような舞台袖に立つ通訳を想定して回答したい。まず1つは,どう表現するか,勇気ある決断が必要だと思う。つまり,舞台では時間的な制約もあるので,台詞に重複する部分があったら省略するなど「訳さない」部分を決めたり,「どう訳すか」にあたって時に勇気ある取捨選択が必要になるということ。 そして2つめは,複数の俳優(役柄)間の話者の明確化をどうするか。テンポの速い会話場面であれば単語レベルで訳し落としても,どういった会話がされているかのエッセンスを伝えるのが舞台公演における手話通訳では大切だと思う。求められる技術で言えば,例えばRS(ロールシフト,リファレンシャルシフト)での主語の明確化についても,背の高い俳優と背の低い俳優の会話であれば視線の上下の動きで表すなどして俳優たちの特徴をつかんだ表現が必要になる。また,気難しそうな役であれば眉毛を上げたり,あるいは眉をひそめたりするような仕草をすることで話者を分かりやすくする。このように俳優や役柄のフィジカルな特徴や動きをうまく捉えて,それを反映させながら通訳していく技術が必要になってくる。コミュニティ通訳ではフィジカルな特徴を表すのは逆に話者をばかにしている雰囲気になってしまうこともあるが,舞台芸術では求められる。また俳優の話し方の特徴を通訳に取り入れることもあり,小さな声で話しているのであれば手話も小さく表現する。さらに3つめとして,聴覚障害者に対するガイド役になること。舞台芸術では音楽や効果音が重要な意味を持っていることも多いので,例えば音楽や効果音などから分かる情報を伝えるなど,B劇場でCが行っていたように音楽の雰囲気やそこから読み取れる背景などをガイドすることも通訳者に求められる場合がある。Q/舞台芸術での手話通訳には演劇等の経験が必須だと思うか。Draper氏/演劇等の経験は必須ではないが,舞台芸術における手話通訳は,いかに俳優の一員としてキャラクターを表現するかという要素が強くなってくるので,チームの一員として俳優のメッセージを伝えるということに注意を払うべきだと思う。 6.まとめ 本視察では,イギリスにおける舞台芸術での手話通訳について視察を行ったが,俳優たちのフィジカルな特徴を取り入れながら通訳を行うなどのテクニックを垣間見ることができた。そしてどの場所でも感じたのは,手話通訳者が舞台芸術の作り手の一人として歓迎されているという雰囲気であった。それは,聴覚障害者を含むより多くの人に舞台芸術に触れてもらいたいという劇場や劇団の思いから来ていると考えられる。日本でも,障害の有無に関わらず舞台芸術に触れる機会がさらに増えれば,舞台芸術分野での手話通訳の専門性がさらに求められてくるようになるだろう。今回の視察で最も印象に残っているのは,Draper氏の「勇気ある決断」という言葉だった。我々手話通訳者は通訳にあたって,どう通訳するか常に「決断」を迫られる。その基準は場面によってさまざまであり,同時通訳の場合時間的な制約の中で行わなければならない。舞台芸術の中での台詞や歌詞は,短い言葉の中に多くの意味や意図が含まれており,さらには台詞や歌詞のタイミングに合わせるため,時間的な制約も大きい。そのような中だからこそ,「勇気ある決断」が求められる。今後さらに研究を進め,舞台芸術に特化した手話通訳技術を明らかにし,それを学ぶためのカリキュラム作りに反映していきたいと考えている。 7.付記 本研究はJSPS科研費16K16740の助成を受けたものである。また本視察にあたっては,特定非営利法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)廣川麻子氏,三澤かがり氏に,視察先の選定や交渉,英訳などで大変お世話になった。ここにお礼申し上げる。 参考文献 [1] 厚生労働省大臣官房障害保健福祉部企画課長通知.手話奉仕員及び手話通訳者の養成カリキュラム等について. 1998. [2] Theatre sign.( cited 2016-9-1), http://www.theatresign.com/index.html. [3] Royal Opera House.( cited 2016-11-20), http://www.roh.org.uk/. [4] Apollo Victoria Theatre.( cited 2016-11-20), http://www.apollovictoriatheatre.org/. [5] ATG Tickets.( cited 2016-11-20), http://www.atgtickets.com/. [6] Access London Theatre.( cited 2016-9 -1), http://www.officiallondontheatre.co.uk/access/. [7] 特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク.第2回シンポジウム報告集:舞台・演劇の創作における手話通訳について考える.特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク.2016. [8] Official London Theatre.( cited 2016-9 -1), http://www.officiallondontheatre.co.uk/. [9] Access London Theatre Autumn.( cited 2016-11-20), http://www.officiallondontheatre.co.uk/servlet/file/store8/item371350/version1/Access%20winter%2016_artwork%20FINAL.pdf. Report on Accessibility and Sign Language Interpretation in Performing Arts in the UK HAGIWARA Ayako Division of Research on Support for the Hearing and Visually Impaired,Research and Support Center for Higher Education for the Hearing and Visually Impaired, Tsukuba University of Technology Abstract: In recent years, the use of sign-language interpretation has been gradually increasing in various situations. Additionally, sign-language interpretation in the performing arts is also expected to further expand in the future. Consequently, I have studied accessibility and sign-language interpretation in the performing arts in the UK. In this report, I focus on describing the outcomes of this inspection. Keywords: Sign language interpretation, Performing arts, Accessibility