2018年度フィリピン・セブ島での語学留学に関する報告 松井 康1),関田 巌2) 筑波技術大学 保健科学部 保健学科 理学療法学専攻1)筑波技術大学 保健科学部 情報システム学科2) 要旨:本学の海外研修事業の一環として,2018年 9月14日から22日までの間,英会話能力の向上を目的とした語学留学を実施した。滞在先はフィリピン・セブ島にある語学学校であり,保健科学部学生 2名が参加した。参加学生は,フィリピン人講師による1対1のレッスンを5日間,合計 36時間受講した。短期間の研修ではあったが,現地の人達や文化に触れる機会が多くあり,貴重な経験を得ることができた。参加学生は,語学力向上に加え,コミュニケーション能力や異文化理解という点でも向上がみられ,本学が目指す広い視野をもったグローバル人材の育成を推し進めることができた。 キーワード:海外研修,短期留学,英会話,異文化体験,フィリピン 1.はじめに 本学の教育理念・教育方針として「世界的な視野で聴覚・視覚障害者に対する高等教育の充実と発展に寄与する」こと,「自他の障害に対する深い理解を持ち,グローバルな視点から社会に貢献できる人材を育成する」ことが掲げられている。この理念・方針に基づき,本学ではグローバル人材の育成に力を入れており,具体的な教育サービスとして,海外研修や留学生短期受入れ制度,英語サロン,TOEIC対策講座などを提供し,質の高い教育環境を整備している。 本学の海外研修には,現在 8事業あり,欧州,米国東部,米国中部,オーストラリア,ロシア,フィリピン,中国,韓国といった地域に学生を派遣している。この中で例えば,欧州研修 [2], [3]は本学保健科学部の学生のみを対象とした事業であり,ICCと呼ばれる視覚障害学生向けワークショップに学生を参加させている。その他にも米国中部研修 [4],[5]では,主に理学療法学専攻の学生を対象として,米国アイオワ大学に派遣し,アイオワ大が独自に作成した研修プログラムを受講させている。これらはいずれも本学で 10年以上前から実施している事業であり,高い教育実績と成果がある。 海外研修では,派遣先がたとえ非英語圏であっても,意思疎通をはかる際には,主として英語が用いられる。また研修プログラムや資料作成のために使用する言語は,いずれの事業でも主として英語であり,高い学習効果を得るためには,英語の語学能力が必要になる。また本学の教育理念に従って学生がより国際的になるためには,英語でのコミュニケーション能力向上は必須であり,その習得方法については課題となっていた。このような背景から 2016年度から,本学保健科学部学生を対象にフィリピン・セブ島にある語学学校に学生を派遣させ,英語の語学力向上を目的とした海外研修を実施しており,一定の成果を得た [6], [7]。2018年度も同様の海外研修を実施したので今回報告する。 2.活動の目的 本研修は,英語の語学力向上を主な目的として行われた。また,海外での生活を通して自立心・社会性を養い,現地の人達との交流を通すことにより海外における異文化を理解することも目的とした。 3.参加学生・引率教員 本研修では,株式会社桐原書店が運営するKIRIHARA Global Academy(以下,KGA)の語学留学に参加した。本研修は,保健科学部の学生を対象とした。派遣人員 2名に対して,2名の応募があり,書類選考・面談の結果,応募のあった以下の 2名を派遣学生として選考した。 ・ 情報システム学科 4年 平野恵 ・ 情報システム学科 3年 杉崎信清 なお,情報システム学科の関田巌教授,保健学科理学療法学専攻松井康助教の 2名が引率すると共に,学生と同様に,語学レッスンを受講した。 4.研修期間,研修施設について 4.1 研修期間 研修期間は,平成 30年 9月14日(金)から9月22日(土)で,レッスン期間は 9月17日(月)から9月21日(金)であった(表1)。 表1 語学留学のスケジュール 日にち スケジュール 9/14(金)1日目 深夜:成田空港集合, 出発(マニラ経由)マクタンセブ空港着, 朝:ホテル移動 9/15(土)2日目 9/16(日)3日目 現地で英語の実践 歴史的建造物を訪れ、歴史、宗教、文化などを学習 9/17(月)4日目 午前:オリエンテーション・レベルチェックテスト 午後:レッスン 9/18(火)5日目 9/19(水)6日目 9/20(木)7日目 8:00~17:00:レッスン(1~8限)⋆1レッスン50分間, 昼休憩1時間, レッスン間の休憩・教室移動10分間 9/21(金)8日目 午前:レッスン 午後:卒業式・Speech 9/22(土)9日目 昼:マクタンセブ空港発(直行便)成田空港着, 夜:解散 4.2 滞在地(フィリピン・セブ島)について セブ島は,フィリピン中部のヴィサヤ諸島にある島で,南北に 200km程の細長い島であり,世界中から多くの観光客が訪れる場所である。なお,フィリピンは,英語が公用語の一つとして使用されており,発音はネイティブに近いと言われている。日本からは直行便の飛行機で 5時間程度,時差は日本の 1時間遅れである。物価は日本のおよそ半分程度であり,日本の近隣で,質の高い英語教育が比較的安価で受けることができ,語学学校が多数開校している。セブ島の気候は高温多湿の亜熱帯気候で,一年を通じて暖かいのが特徴である。本研修での滞在期間中は平均最高気温が 32度,平均最低気温が 25度であった。 4.3 研修施設について KGAは,年間 700人程度の日本からの留学生を受け入れている。社会人がその多くを占めており,1〜2週間程度の短期留学者が多い。今回,我々が留学した KGAセブプレミアム校は,セブ市内中心部に位置するMJ Hotel and Suites(2014年開業)を宿泊施設とレッスン教室として使用している。レッスンフロアはホテル内の 9,10階で,2016年 12月に新設された。教室は 32室あり,教室内には机,椅子 2脚,ホワイトボードが設置されている。それぞれの教室がプライベートを確保した個室空間となっており,一つの教室の大きさは,1.7m×1.2m程である。ホテルの1階にはレストランがあり,朝から夜まで営業している。このため食事のために外出することなく,レッスンに集中することが可能となっている。なお,ホテルの内外に限らず,施設によっては冷房が効きすぎる場合も多く,上着を常備することが望ましい。 5.研修プログラムの詳細 5.1 事前研修・出発 事前研修は,出発 1ヶ月前,および 2週間前の 2回,春日キャンパスで実施した。最初に教員が研修の目的や日程,渡航時の注意点や滞在中の心得などについて説明した後,各学生の視覚障害状況や必要な支援について確認を行った。また,研修に期待することなどについてディスカッションを行った。 5.2 研修の概要 今回,我々が参加したセブプレミアム校でのレッスンは,すべて生徒一人につき講師一人が担当し,個室にておこなわれる。生徒1人1人の希望やレベルに応じたレッスンを受講でき,落ち着いた環境の中で,集中して,効率よく学習することができる。 学校には,フィリピン人講師が 20人程度と,セブに 2年以上在住の日本人スタッフ 2人が常時勤務している。講師の年齢は,平均 25歳位(20〜40歳代)である。男女比は 1 :9と女性が圧倒的に多い。講師は皆気さくで,英語学習に加えて,現地での生活などについても親切に相談に乗ってくれる。 学校内は,カフェテリア以外は英語以外の言語を話すことが原則禁止されている。なお,同時期に入学した留学生は10〜 70歳代と年齢層の幅があり,多くは日本人であった。 レッスンは,月曜から金曜の平日に行われ,午前,午後それぞれ 4レッスン(1レッスン50分)を,8時から17時まで受講した。金曜のみ午前で終了となり,1週間で計 36レッスンを受講した。レッスンの内容は,Speaking, Listening, Grammarといった基本的な内容から,Business English, Email Englishといった応用まで幅広い。講師ごとに教えている教室が固定されており,生徒は原則,レッスンごとに教室を移動することになっている。 5.3 レッスンスケジュール 1日目は,8:00から,オリエンテーションを行った後,希望するカリキュラムの内容についてアンケートが行われた。その後,Listening, Speaking, Reading, Writingのレベルチェックテストを続けて実施した後,レベルチェックテストの結果に応じたレッスン(Beginnerから Advancedの 6段階)が 10:00~17:00まで行われた。レッスンの様子を図 1に,レッスンスケジュールの例を表 2に示す。2〜4日目は,レッスンスケジュールに沿って,8:00〜17:00まで終日レッスンが行われた。なお,毎日,一日の最後の授業担当講師が,Buddy Teacher(相談担当教員)となり,その日の授業のレビューを行い,留学生の理解度を確認した。また,授業やその他で難しさを感じる場合の相談やカリキュラム変更の希望などにも対応していた。5日目は,8:00〜12:00までレッスンを行い,13 :00から1時間程度で卒業式が行われた。式終了後,卒業生一人一人が英語での Speechを行った(図2)。 表2 レッスンスケジュール(例) Teacher Room No. Class Type Class Time Text book Shellanie C4 Survival English 8:00~8:50 Situational English Kim C2 Pattern English 9:00~9:50 Pattern in English Adah C7 Gen-Eng 10:00~10:50 Speak Out Int Book 1 Elanie A1 Music Class 11:00~11:50 Teacher's Own Materials Jocel D2 Pronunciation 13:00~13:50 Pronouncing American English Elsa B2 Email English 14:00~14:50 Email English Kristyl B7 Gen-Eng 15:00~15:50 Speak Out Int Book 2 Jun A6 Review/Speaking 16:00~16:50 Review/Speak Your Mind 1 図1 レッスン中の様子 図2 卒業式のSpeechの様子 6.視覚障害に対する配慮について KGAで視覚障害補償について配慮してもらった内容は,視覚障害学生への障害の程度に応じた授業方法の選択,教室移動に関する配慮などである。 今回参加した学生は二人とも全盲に近い視覚障害を有しており,テキストを読むことが難しいため,主に講師による口頭授業を中心としたカリキュラムにしてもらった。レッスンの内容は選択可能であるため,視覚障害を有する学生の場合,Speakingを中心とした読み書きを伴わない科目の選択など,障害の程度に応じて適切な科目を選択することが重要であると考えられる。 また,視覚障害により独力で授業毎に教室を移動するのに負担が大きかったため,学生の教室移動を無しにしてもらい,講師が授業毎に教室を移動するという配慮をしていただいた。 7.今後の課題について 研修期間は短期間であったものの,自立心の向上や英語学習に対する前向きな姿勢がうかがえた。しかし,英語の語学力向上を目指すためには,事前学習や研修期間の長期化などについて検討する必要があると考える。 2016年度の研修に参加した学生はいずれも弱視で,2017年度の学生は弱視と全盲に近い視覚障害で,2018年度の本研修では,2名とも全盲に近い学生が参加した。情報補償に関して,KGAからのテキストの電子データ配布などは難しいようで,口頭でのやり取りや手に文字を書くなどの方法でおこなわれていた。今後より良い情報補償のあり方について,語学学校のスタッフと事前にすり合わせをする必要があると考える。 8.参加学生の研修の振り返り 今回参加した学生 2名の研修振り返りの内容を記載する。 8.1 平野恵さんより 今回,私は研修の内容,特にフィリピンで受けた情報保障,視覚障害者が海外で生活するうえで大切だと感じたことについて報告させていただきます。 まず,事前準備で必要だと感じたことがありました。座席の確保についてです。今回は,出国当日に,搭乗手続きと一緒に,視覚に障害があること,通路側の席にしてほしいことを伝えました。しかし,それでは,要望を伝えた時点から,私たちが搭乗する飛行機の乗務員の方に伝えられるため,通常の搭乗手続きに比べ,時間がかかってしまいます。それを防ぐため,次回からは,チケットを入手できた時点で空港会社に連絡を取り,当日は通常の搭乗手続きのみで済むようにしたいと思います。飛行機搭乗後には,機内食が配られた際に,乗務員の方の気遣いを感じました。機内食は,肉か魚など,2つの料理から選ぶ形式です。他の乗客には,2つの料理の写真を見せるのみでしたが,私には,写真を見せながら,「お肉かお魚,どちらになさいますか?」と言葉で説明してくださいました。私たちは,こうした小さな心遣いにも大いに助けられているのだと,改めて痛感しました。マニラに到着し,入国審査です。入国審査は,会話はなくすべてジェスチャーで指示されるため,引率の先生に同伴していただき,指示されている内容を説明してもらいました。 セブ島に到着し,両替をしました。お金を出し,ペソに両替してほしいと伝えましたが,応答がなく,沈黙の時間が続きました。後からわかったことですが,両替する金額をジェスチャーで提示していたのです。入国審査の例からも分かるように,どうやら,外国では物を説明したり何かを確認したりするときには,ジェスチャーを使うことが多いようです。そのため,視覚に障害がある場合は,「いくらですか?」など,積極的に言葉で聞くように心がけるとよいでしょう。 街の様子ですが,点字ブロックといった歩行に必要な支援設備はありませんでした。また路面の状況も悪いため,初めてのルートでは特に,白杖を使用しての単独歩行は困難を極めます。 また,フィリピンのインフラですが,とても不安定でした。特に Wi-Fiの使用に際しては安定した場所を探す必要があります。ホテルやショッピングセンター,レストランなど,公共施設であればフリー Wi-Fiがありますが,外出中の使用はほぼ不可能です。外出中に,携帯電話が使用できないため連絡を取ることができないのは危険だと判断し,改善策として海外シムを購入しました。日本にいるときと同様に携帯電話を使用できるので,購入をお勧めします。 宿泊先のホテルでは,スタッフの方にたいへんお世話になりました。ルームサービスを注文した際には,料理の配置を説明していただきました。お金を支払う際にも,紙幣に識別マークがないため困っていたら,一緒に確認してくださいました。ランドリーサービスの利用にあたっても,洗濯物の種類(Tシャツなのか,ハンカチなのか),色,枚数を書く書類の代筆をお願いしました。引率の先生に頼みがちになってしまいますが,実践的な英語を使用することのできる良い機会であると考え,スタッフの方にお願いをするように心がけました。 レッスン開始前の休日を利用し,観光しました。私たち自身でホテル側と交渉し,英語ガイド付きの特別なツアーを企画していただきました。フィリピンの歴史的建造物を訪問し,歴史や宗教について学びました。フィリピンの文化を知るとともに,ガイドの方と英語でコミュニケーションを取ったことで,レッスン受講前の自分の英語力を把握する良い機会となりました。 レッスンでは,墨字の教材を使用してのレッスンが困難だったため,会話を中心とした授業を選択しました。授業中,先生方は,私が授業をスムーズに行うことができるよう,さまざまな工夫をしてくださいました。印象的だったのは,会話を中心とした授業に,ライティングを取り入れてくれたことです。その授業を担当してくださった先生は,PCを使用すれば,視覚障害者が晴眼者と同様に文字の読み書きができることを知ってくれていました。今後もこのような機器を利用することによって,視覚障害者の英語学習が円滑に行われるようになってくれることを願っています。 9日間の研修全体を通して,一番大事なのは伝えようとする姿勢であり,その姿勢を明確に示していれば,相手も理解しようとしてくれるのだということを実感しました。これからも能動的に自分の意見を発信していきたいと思います。 今回の研修を通して,語学学習のみならず,フィリピンの経済状況や習慣・文化を学ぶ機会を与えていただいたことに,心より感謝いたします。また,筑波技術大学基金より助成をいただきました。重ねて御礼申し上げます。 8.2 杉崎信清さんより レッスンの感想を述べます。英語レッスンを 1日計8時間行いましたが,とても長く感じました。Pronunciationでは,何度も発音を直され忍耐力が削られ,General Englishでは,英語で文法を説明受けましたが,文法関連の語彙がわからず苦戦し,語彙力が圧倒的に不足していると感じ,英語を理解できてもアウトプットで苦心しました。 フィリピン観光では,街の道路はでこぼこで,信号はないところが多く,あっても無視している方もいて,警察の取り締まりも甘い印象でした。観光地と言われるセブでもストリートチルドレンがいたり,タクシー代やチップを(良心的な)ぼったくり(未遂)などありました。東南アジア唯一のキリスト教国のため,サントニーニョ教会では毎週日曜,多くの人が礼拝に来ているとのことでした。 フィリピンの国民性として感じたことは,フィリピン人は,陽気,親切,おしゃべりで,自然な気遣いができ,人に寄り添い,ポジティブ思考であると感じました。また,仕事を休むハードルが低かったり,定時で帰り,”今 ”を楽しむことを意識しているようでした。 フィリピンの食文化は甘いものと脂っこいものが非常に多かったです。例えば現地の料理名を挙げると,lechonは豚の内臓を取り除き,野菜やハーブを詰め込んで焼き上げたフィリピンの伝統料理,sisigは豚の頬肉や耳を細かく刻んで,玉ねぎとニンニクで炒めた脂っこい料理,halo haloはいろいろなフルーツをごちゃまぜにしたパフェのようなかき氷のようなデザートでした。Jollibeeというファストフード店は,フィリピンの代表的なファストフード店で,非常に店舗数が多いです。 今回の研修で得たことは英語の苦手意識が減少し,英語学習のモチベーションが向上したということです。また,海外で現地の空気感に触れることにより,諸外国への興味関心を持つようになり,海外が少し身近な存在になりました。 今後の展望は,英語の語彙力向上のために英語で日記をつけたり,本学の Englishラウンジや洋楽で英語をアウトプットするなどして,英語学習へのモチベーションを維持したいと考えております。今後,同様の留学を考えている方は,留学に際してやると良いと感じたことは,日常的な動作を英語に置き換えて考える習慣をつけたり,文法・体のパーツ・味覚関連等の用語を覚えたりしていると,現地で英語でのコミュニケーションが上手くいくと思います。また,普段点字を使用されている方は,点字版やピンディスプレイを持っていくと良いと思います。海外では,必ずしも日本のように治安が良いとは言えないこともあるため,自分の身や荷物を守る装備を整えた方が良いです。渡航予定の国の文化,歴史,食べ物,お土産を事前に調べて積極的に体感しにいくと良いと感じました。 9.まとめ 本学の学生 2名がフィリピン・セブ島にて実施した語学留学について報告した。短期間の語学研修ではあったが,学生にとって英会話能力の向上のみならず,語学学習を通じて,現地の人達と交流し,文化や歴史を学ぶことができた。学生は貴重な経験を得ることができ,国際感覚を養う良い機会となった。 10.謝辞 学生の旅費に関して筑波技術大学基金より多大な支援を頂きました。記して深く感謝します。 参照文献 [1]本学の教育理念と教育方針(cited 2019-9-11),国立大学法人筑波技術大学ホームページ,https:// www.tsukuba-tech.ac.jp/introduction/ethos.html [2]小林真.欧州の視覚障害学生サマーキャンプ ICCの変遷 −本学からの 10回の参加を振り返って−.筑波技術大学テクノレポート.2016:22(2);24-28. [3]小林真,笹岡知子.欧州の視覚障害学生サマーキャンプ ICC2018 参加報告.筑波技術大学テクノレポート. 2019:26(2);57-62. [4]井口正樹,松井康.第 11回アイオワ大学研修報告.筑波技術大学テクノレポート.2017:24(2);52-56. [5]井口正樹,野津将時郎.第 12回アイオワ大学研修報告.筑波技術大学テクノレポート.2018:25(2);46-50. [6]近藤宏,笹岡知子,井口正樹.フィリピン・セブ島での英語の短期留学に関する報告.筑波技術大学テクノレポート. 2017:25(1);69-73. [7]松井康,岡本健,井口正樹.2017 年度フィリピン・セブ島での語学留学に関する報告.筑波技術大学テクノレポート.2018:26(1);63-67. Report on a Short-term Study Abroad English Program in Cebu, Philippines (Fiscal Year 2018) MATSUI Yasushi1), SEKITA Iwao2) 1)Course of Physical Therapy, Department of Health, Faculty of Health Sciences, Tsukuba University of Technology 2)Department of Computer Science, Faculty of Health Science, Tsukuba University of Technology Abstract: As part of an overseas training program for our university, we conducted a short-term study abroad program from September 14-22, 2018 for the purpose of improving English conversation skills. We selected two students from the Department of Health Sciences who then took one-on-one lessons from Filipino lecturers for a total of 36 hours over the course of 5 days. Though it was a short-term training program, there were many opportunities to come into contact with local people and culture, and the students gained valuable experience. In addition to enhancing their language skills, they also improved in terms of their communication skills and cross-cultural understanding. As a result of this overseas training, we promoted the development of global human resources from a broad perspective. Keywords: Overseas training, Study abroad, English conversation, Cross-cultural experience, Philippines